『キャラ者』は、”マンガ家”だった頃の江口寿史の、(まとまった作品としては)ほぼ最後の仕事。恐るべきクオリティの高さで、この才能が封印されてしまったのはもったいない。
「来年こそはマンガ家に戻ります!」と言ったのは、2016年の本の帯(『江口寿史KING OF POP SideB』)。そろそろ「来年」が来てもいいだろう。

名古屋には、独特なノーマルを自負する文化があります。
ときに、それはフツーとか中途半端とか、魅力のない都市no.1とか揶揄されたりしますが、じつはこれは「やつし」の編集術だったのです。
「やつし」とは「やんごとなき」フォーマルな者が、あえて自らの正体を隠し、世間の目を外して見せる日本の重要な方法です。つまり一見ノーマルに見える名古屋は、じつはフォーマルの「やつし」だったのです。ニューノーマルが喧伝されている昨今、ますます重要なモデルとなりそうです。
そこでこの夏、名古屋から「ナゴヤやつし祭」と銘打ち、その一端を世界に宣言したいとおもいます。7月25日からスタートしたエディットツアースペシャル。すでに各地から編集祭りのお囃子が賑わしいですが、名古屋エリアからも満を持しての参戦です。
ナビゲーターは久野美奈子さん。“尾張名古屋は久野でもつ”と云われるくらいのイシス編集学校のレジェンド。そしてサポートにノリにノッてるイシス編集学校現役師範代の佐藤れーこさん。太鼓持ちにイシス編集学校のはぐれ者、小島伸吾が囃します。EX名古屋自慢の久野ワークセッション、目からウロコですよ。
「尾張萬歳」をご存知でしょうか。鎌倉時代に長母寺(名古屋市東区)から発祥した祝福芸です。お正月などに福の神を呼び
込むために鼓を打ち、祝言を唱える門付け芸能で、現在のお笑いのルーツとされています。じつは、これも〇〇の「やつし」なのです!? その〇〇とはいったい何でしょうか。ある奇妙なお祭りです。この答えは当日のワークで。
【EX名古屋】
『編集はええで、やっとかめ! ナゴヤやつし祭』
ナビ/久野美奈子、小島伸吾、佐藤玲子
8月18日(火)19:30~21:00
https://shop.eel.co.jp/products/detail/234
満月の夜、あなたのパソコンに90分間リモート門付けいたします!
小島
編集的先達:葛飾北斎。名古屋の旦那衆をつなげる面影座主宰。クセのある中部メンバーを束ねる曼名伽組二代目組長。本業は豆に定評のあるヴァンキコーヒーロースター代表。セイゴオ版画も手がける多才な情熱家。
【Playlist】 独然アート ぼくはエディストを好きに見てきた 小島伸吾選
「筆墨ノ場ノ逸民」であるテッサイと同じ誕生日の 「本楼ノ場ノ逸民」であるセイゴオに捧げる。 私然―半然、公然―混然、見然―読然、偶然にして愕然。 エディストはずっと前から独然アートだったのである。 &nbs […]
「三絃の面影~熱田白鳥で端唄をあそぶ~」 “記憶と想起”の面影座
昼下がりの池泉回遊式庭園。青天を映した池に水鳥が降り立った。 水面(みなも)に波紋が広がると三味線の音がチンーとかさなった。 ナゴヤ面影座第五講「三絃の面影~熱田白鳥で端唄をあそぶ~」は、11月4日( […]
まるで大工の親方のような風貌だが、奏でる三味の音は繊細だ。その裏声は艶やかで官能的だ。 松岡校長に“日本の宝”と云わしめた本條秀太郎の端唄を聞きに豊田能楽堂に行く。すでに本楼での「イシスフェスタ」や校長 […]
【特集】ETS群島リレー11@名古屋 アーティストよりも過激なタナリスト
エリック・サティのジムノペティが静かに流れる店内に続々と人が訪れる。8月12日、猛暑のお盆最中に総勢24名が集まり、席はすぐに埋まった。 エディットツアースペシャル名古屋会場はちくさ正文館書店二階の旧モ […]
コメント
1~3件/3件
2025-10-15
『キャラ者』は、”マンガ家”だった頃の江口寿史の、(まとまった作品としては)ほぼ最後の仕事。恐るべきクオリティの高さで、この才能が封印されてしまったのはもったいない。
「来年こそはマンガ家に戻ります!」と言ったのは、2016年の本の帯(『江口寿史KING OF POP SideB』)。そろそろ「来年」が来てもいいだろう。
2025-10-14
ホオズキカメムシにとってのホオズキは美味しいジュースが吸える楽園であり、ホオズキにとってのホオズキカメムシは血を横取りする敵対者。生きものたちは自他の実体など与り知らず、意味の世界で共鳴し続けている。
2025-10-07
「ピキッ」という微かな音とともに蛹に一筋の亀裂が入り、虫の命の完結編が開幕する。
美味しい葉っぱをもりもり食べていた自分を置き去りにして天空に舞い上がり、自由自在に飛び回る蝶の“初心”って、いったい…。