発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

“経済と政治の歴史で反復されている問題系は、換言すれば、社会システムにおける膜と核の問題だといってもよい。インターネットやコンピュータという新しい情報技術を用いて、この問題にわずかなりとも変容を迫っていくことはできないだろうか。” - 鈴木健『なめらかな社会とその敵』
「この人の話は、一度ちゃんと聞いておいた方がいいよ」。松岡校長に、そう言われたことがあります。その「この人」こそが、『なめらかな社会とその敵』著者でスマートニュース(株)代表取締役会長の鈴木健さん。
複雑な世界を、複雑なまま生きる。分断と排除をうむ単純化に、抗う。情報技術の力で、貨幣・投票・法・軍事というシステムに切り込んでいくー。
300年後を見据えた社会構想試論として話題を集めた『なめらかな社会とその敵』をご存知の方も多いのではないでしょうか。
著者の鈴木健さんは、アメリカの政治分断に強く関心を持って、全米をロードトリップするほどの行動家でもあります。そして、共同創設者であるニュースアプリ「スマートニュース」を通じて、情報技術が切り開く未来を見据える事業家という一面も。
そんな鈴木健さんをお招きしての、「『情報の歴史21』を読む」第九弾の開催が2023年12月27日(水)に決定しました。
普段はアメリカを拠点とされている鈴木さん、年末年始の帰国スケジュールが決まると真っ先に、編集工学研究所にご連絡をいただきました。実は鈴木さん自身、大学生の頃に松岡校長主宰の場に同席された経験もあって、編集工学とは長いお付き合いです。
知の最前線、情報技術の最前線、メディアの最前線で多岐に活動される鈴木さんは、どのように歴史と向き合い、「情報の歴史」を読み解いてこられたのか。
「『情報の歴史21』を読む 第九弾 鈴木健編」は、本楼会場およびオンライン配信での開催です。こちらからお申し込みいただけます。
ぜひ1年の締めくくりに、お誘い合わせの上ご参加ください。
▼今回の「『情報の歴史21』を読む」に向けて、鈴木健さんがショートコメントをお寄せくださいました!
<<『情報の歴史21』を読む 第九弾 鈴木健編>>
■日時:2023年12月27日(水) 19:30~22:00
■参加費:リアル参加…4,000円(税込4,400円)
オンライン参加…3,000円(税込3,300円)
■会場
リアル参加:本楼(世田谷区豪徳寺)
オンライン参加:お申し込みの方にZOOM アクセスをお送りします。
※リアル参加もしくはオンライン参加のどちらかをご選択いただけます。
■定員:リアル参加につきましては先着20名となります
■参加資格:どなたでもご参加いただけます。
■参加特典:お申込者限定のアーカイブ動画あり(視聴期間:1カ月程度)
■申込締切日:2023年12月26日(火) 12:00まで
■お問い合わせ:front_es@eel.co.jp
*『情報の歴史21』(書籍orPDF)をお持ちの方はご持参ください。
▶︎▶︎▶︎参加お申し込みはこちらから◀︎◀︎◀︎
<鈴木健さんプロフィール>
1975年長野県生まれ。1998年慶應義塾大学理工学部物理学科卒業。2009年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主任研究員、東京財団仮想制度研究所フェローを経て、現在、スマートニュース株式会社代表取締役会長、東京大学総合文化研究科特任研究員。博士(学術)。著書に『NAM生成』(太田出版、共著)、『進化経済学のフロンティア』(日本評論社、共著)、『究極の会議』(ソフトバンククリエイティブ)、『現れる存在』(NTT出版、共訳書) 『なめらかな社会とその敵』(勁草書房より単行本、筑摩書房より文庫本) など。専門は複雑系科学、自然哲学。
山本春奈
編集的先達:レオ・レオーニ。舌足らずな清潔派にして、万能の編集ガール。定評ある卓抜な要約力と観察力、語学力だけではなく、好奇心溢れる眼で小動物のごとくフロアで機敏な動きも見せる。趣味は温泉採掘とパクチーベランダ菜園。愛称は「はるにゃん」。
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コメント
1~3件/3件
2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。
2025-06-30
エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。
2025-06-28
ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。