初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。

宇宙の果てに漂うような、郷愁の調べ。
星めぐりの音とともに、セイゴオが語りだす——。
松岡正剛の10回目の月命日に始まった、追悼記念企画「玄月音夜會」。
第一夜では、半世紀にわたる親交をもったあがた森魚さんが登壇し、タルホ、セイゴオに通じる「宇宙的郷愁」が、歌と語りとともに繰り広げられました。
そして次なる 第二夜は7月18日(金)に開催。
今回は、音と間(あわい)の名手、ピアニストの山下有子さんをゲストにお迎えします。
澄みきった水面のように、あるいは遠い星の呼吸のように。一度聴いたら忘れられない、音楽という名の「時間のきらめき」。
そんな山下さんのピアノが、松岡正剛の“銀河講義”と交差します。
セイゴオの伝説の「銀河講義」に、山下有子さんが星をめぐるようにピアノで忍び寄り、次第に講義と溶け合っていく——。
音と語りが交わる「星語り」に、あなたも耳を澄ませてください。
日時:2025年7月18日(金)19:30開演(18:30開場)
会場:編集工学研究所 本楼(東京都世田谷区・経堂)
ゲスト:山下有子(ピアニスト・作曲家)
料金:
◎本楼ライブ参加:16,000円(税別)[飲食代込み・限定40名]
◎配信視聴参加:4,000円(税別)
※いずれも期間限定でアーカイブ視聴可能(申込者限定)
休憩時間には、まほろ堂蒼月(宮坂)による季節の和菓子をご用意。今回は山下有子さんをイメージした一品が登場予定。
第一夜のお菓子。あがた森魚さんの歌「百合コレクション」と、演奏会後の懇親会を担当する白百合醸造さんにちなんだ「ユリ」を象ったもの
終演後には、白百合醸造(勝沼)のワインと、“食べる宝石”のようなフィンガーフードを囲みながら、ゲストを交えて語り合う懇親会も。
心と耳がほどけたところで味わうワインと言葉の余韻も、また格別です。
季節や旬の野菜によって趣向が変わるフィンガーフードは目にも鮮やか
山下有子 Yamashita Ariko /ピアニスト&作曲家
1歳前後から父親の手ほどきによりピアノで遊び始める。1980年代後半よりピアニストとして活動を開始。詩人、ダンサー、写真、人形、映像などとの即興コラボを重ね、1999年、辻仁成監督映画『千年旅人』サウンドトラックCD『kanata』でメジャーデビュー。映画はヴェネチア映画祭に正式招待される。その後、映画やTVドラマの音楽を作曲。2023年12月20日にリリースしたCD『inishie』ではあがた森魚氏の「赤色エレジー」をワルツ仕立てに編曲している。FM京都「アリコ ピータースレストラン」DJもつとめる。松岡正剛はデザイナー羽良多平吉氏を介して山下氏と出会い、以来、その音楽性を応援、主催イベントでのコラボレーションほか、親交を重ねた。
「セイゴオの言葉が恋しい」
「耳から感じる哲学を体験したい」
「音楽を通じて“宇宙”を聴いてみたい」
そんなあなたへ。
玄月音夜會は、一夜のための、宇宙の入場券です。音と語りの銀河鉄道に乗り込んでください。
衣笠純子
編集的先達:モーリス・ラヴェル。劇団四季元団員で何を歌ってもミュージカルになる特技の持ち主。折れない編集メンタルと無尽蔵の編集体力、編集工学への使命感の三位一体を備える。オリエンタルな魅力で、なぜかイタリア人に愛される、らしい。
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コメント
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2025-09-24
初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。
2025-09-23
金緑に輝くアサヒナカワトンボの交接。
ホモ・サピエンスは、血液循環のポンプを遠まわしに愛の象徴に仕立て上げたけれど、トンボたちは軽やかに、そのまんまの絶頂シアワセアイコンを、私たちの心に越境させてくる。
2025-09-18
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『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。