12[綴]蒐譚場 物語をめぐる10ページ

2019/11/26(火)12:49
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 蒐譚場と書いてシュータンバと読む。[破]の先にある講座ではリアル稽古を行うのがお決まりだ。[花]では入伝式、[離]では表沙汰、[風韻]は仄明書屋、そして[物語]講座は蒐譚場。

 

 2019年11月16日(土)、叢衆、師範代、師範が本楼に集い、9時間半に渡って、物語を読み、物語を語り、物語を編んだ。蒐譚場から10シーンをお届けする。

 

 

「12綴、一回りして元に戻ってきました」

今期からお題の順番が物語講座創成期と同じになった。

明治学院大学でも非常勤講師として教鞭を執る赤羽卓美綴師から挨拶。

 

師範たちから自己紹介と共にメッセージが贈られる。

(左から)

10綴で叢衆だった森井一徳は、今期初の文叢師範として稽古を見守る。

「編伝1910」のリアル稽古を担当した大ベテラン 小濱有紀子師範。

最近、自身の稽古としてピアノを再び弾き始めたと明かしたのは福澤美穂子師範。

10月から大連に赴任している前原章秀師範は今日のために帰日。

 

師範代のナビによる叢衆たちの紹介。

北海道在住の岩野範昭師範代。北の国を思わせる物語を書いた叢衆に共感を覚える。

 

奈良在住で遊刊エディストでも活躍中の松井路代師範代。

 

43[破]師範代から続けて物語講座の初師範代を務める猿子修司師範代。

 

本茶会のために設えられた茶室「半想庵」に並べられた1910年関連の本たち。

 

師範・師範代のナビのもとグループワークを行う。

文叢を超えて入り混じり「編伝1910」のリアル稽古を行う。人と交わし合うことは、エディティング・モデルの交換である。

 

蒐譚場のワークショップでは同じ文叢の仲間と文叢名に肖った物語をつくる。

グループワークで出来上がった作品を発表する叢衆。

 

リアル稽古を終えたあと、ブビンガ上にディナーの品々が並べられた。

今日のメニューはキッシュ、ハーブチキン、海老とブロッコリーのサラダ、フレッシュ野菜のマリネ、そしてバケットと紅茶。

 

プログラムの最後は校長校話。

「編伝1910」の手がかりにしてほしいと1709夜『パンとペン』と794夜『ナンシー・キュナード』をあわせ読み。

 

 

  • 後藤由加里

    編集的先達:石内都
    NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!

コメント

1~3件/3件

若林牧子

2025-07-02

 連想をひろげて、こちらのキャビアはどうだろう?その名も『フィンガーライム』という柑橘。別名『キャ
ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。

川邊透

2025-07-01

発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
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