巣の入口に集結して、何やら相談中のニホンミツバチたち。言葉はなくても、ダンスや触れ合いやそれに基づく現場探索の積み重ねによって、短時間で最良の意思決定に辿り着く。人間はどこで間違ってしまったのだろう。
(※前編はこちら)
「あらゆる情報は地と図がセットになっています。上司・部下の人間関係や、同じニュースでも解釈の相違がでてくるのも、地がそれぞれ異なるためです」。身のまわりの情報(図・分子)には、必ず背景(地・分母)が隠れている。
折しもこの日は、甲子園県代表の沖縄尚学高校が千葉県の習志野高校に延長のすえ敗れた翌日。テーブルコーチの真武信一師範は、例として「沖縄の夏が終わった」という新聞記事の表現を挙げる。「ここには”沖縄県民にとって”、という地があります。もし勝利した習志野高校側だったら全く異なる見出しになりますよね」。相手の身になって考えることも、文脈を読むことも、この地をどう解読するかにかかっていることに参加者も気づき始める。
いよいよ本題の沖縄編集に向かう。10分をかけて「たくさんの沖縄」を付箋に書き出していく。なかなか手が動かない参加者の様子に、テーブルコーチの渡會真澄師範は「あるもの・ないもののフィルターを沖縄でも使ってみたら?」、萩原雄三師範代は「自分の好きな沖縄から書いてみよう」と差し入れ。いったん手が動き出すと連想が加速しはじめる、3つのテーブルから多様な沖縄の島々が立ち上がった。
【自然と共に】
・青空と潮風の島
・トロピカルな常夏国
・世界自然遺産までもう一歩の森と生物の島
【人と共に】
・子ともがたくさん産まれる場所
・多種多様な祭りの島
・アジアに一番近い日本
【歴史と共に】
・悲しい戦争の歴史をもつ島
・命とくらしがおびやかされる基地の島
・ご先祖様と土地を大事にする場所
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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コメント
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2025-12-16
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