【特集】ETS群島リレー01 打ち上げ花火、北から見るか南から見るか

2019/10/06(日)07:57
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 2019年8月10日から12日かけて、この夏の3日間、日本全国12会場で編集稽古の花火が打ち上げられた。[守]学匠鈴木康代が仕掛けたエディットツアースペシャルだ。


 かねて東北での編集ワークショップの機会を窺っていた学匠。開講中の[守]に札幌・大阪・広島・福岡を皮切りに、全国各地から師範代が登板していることに気づいた。


 もとより物理的距離を超えて同時多発的なのがイシス編集学校の真骨頂。各地の師範代が本楼に集まる伝習座に合わせて計画された合同汁講の席で師範代たちの賛同を得た。想いを口に出してから、全国各地での同時編集ワークショップ、すなわちエディットツアースペシャルの開催が決まるまで2、3日の高速編集だった。


 門を叩く学衆を待つしかなかった[守]の師範代たちが、みずから未来のエディストに会いに行く。学匠のお膝元である郡山で掲げるのはセレンディピティの編集術。その日、偶然隣り合わせた人とインタースコアする。リアル稽古はめっぽう速い。


 この花火は、札幌から沖縄まで各所さまざま異なる稽古で着火する。パッと光って咲く花火はどんな編集模様に輝くだろうか。北から見ても南から見ても同じはずはない。

  • 林 愛

    編集的先達:山田詠美。日本語教師として香港に滞在経験もあるエディストライター。いまは主婦として、1歳の娘を編集工学的に観察することが日課になっている。千離衆、未知奥連所属。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。