大阪のおばちゃんの実像は?

2021/12/07(火)14:11
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 「教頭先生を想像していました」「近所のおばちゃんのような方かと」。汁講の冒頭で、「はいから官界教室」の学衆たちは描いていた師範代のイメージを語った。先月行われたイベント稽古「番選ボードレール(番ボー)」で、師範代の竹岩直子は、大阪のおばちゃん指南を繰り広げていた。


ええね、編集の加速や!
このまま さしかかりのカーブ曲がったろな!

 

もう指南でうんちゃら考え込んでいる時間はない。
いくで~。

 

瞼裏の光に、閃くイマジネーション!
ええやないの!

 

せやけど、安心したあかん!
まだ、調べれるもんも、磨けるもんも残ってるやんな。

 大阪在住の竹岩は、勢いよく指南を届けながらも、言い切る言葉で学衆を傷つけてしまうのではないかと心配していた。「短くて的を射た言葉で不足に気づけた」「成長ポイントが見えて心地よかった」「ほめられて伸びるタイプだけど、おもしろかった」。不安が吹き飛ぶ感想に、竹岩の顔がほころぶ。稽古の中でセレンディップな気づきもあったという。「星という字を見たら空の星しか浮かばなかった私。番ボーがなかったら、星の由来や漢字が持つストーリーに一生触れずに過ごしていたと思う(Sさん)」「見えるものを視覚では表さない、別の感覚で表現したほうが伝わるんじゃないか。番ボーの間に気づいたことです(Yさん)」。竹岩は嬉しさを隠せない。

 学衆は口にした。「こんなに若くて綺麗な方だったんですね!」。キリっと太っ腹な指南も放つ師範代は、清楚でたおやかな佇まいなのである(アイキャッチ画像左上)。

 48[守]で初、早めの汁講で顔を合わせ、二次元から三次元に転換したはいから官界。「見えない感」を表象すべく、これからますます次元を増やしていくだろう。

 

初汁講(茶話会)には3名の学衆が参加。次はみんなで会いたいね。

 

 

  • 石井梨香

    編集的先達:須賀敦子。懐の深い包容力で、師範としては学匠を、九天玄氣組舵星連としては組長をサポートし続ける。子ども編集学校の師範代もつとめる律義なファンタジスト。趣味は三味線と街の探索。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。