千夜千冊は別世への「扉」だと、イシス編集学校の田中優子学長は言う。
【ISIS co-mission INTERVIEW01】田中優子学長―イシス編集学校という「別世」で
【ISIS co-mission INTERVIEW01】田中優子学長―イシス編集学校という「別世」で
千夜千冊は「扉」です。ひとつの扉を開けてみると、その本の内容がわかるだけでなく、ほかの本のつながりも見えてきます。
千夜千冊が別世への「扉」なら、多読アレゴリアは新たに生まれた編集への「入口」だ。
開講を1ヶ月後に控えた2024年11月3日、豪徳寺本楼で工冊會(こうさつえ)が開催された。多読を企む面々が一堂に会し、それぞれのプランを披露し、研鑽しあった。
現代社会は表現を制限し画一的になっている。システム維持のためにリスクを避け標準に向かう。多読アレゴリアはその逆をいく、別の焦点を持った方法だと吉村林頭は言う。
多読アレゴリアでは師範代がみずからクラブを立ち上げ、それぞれ異なるお題を掲げて活動する。読衆はクラブを選んで参加する。そこには当然、凸凹が生まれる。多様にならざるを得ない。だからこそシステム全体が編集を起こす。
多様なクラブが生み出すアウトプットは、イシス編集学校の内と外に現れ、社会のあちらこちらに根をはるはずだ。そのフィードバックは共有知となり、「図書街」という別の世界を構築する。
「図書街」とは、松岡正剛のドローイングをもとに構想された、ユニバーサル・コミュニケーションが可能な電子空間。800万冊の本の収納を想定。
制作 編集工学研究所/独立行政法人 情報通信研究機構
その本がどこから来たのか、誰がどう読んだのか、その背後や隣りにある本はなにか。本と本の関係を空間的に把握することで、新しい関係を見いだす。多読アレゴリアがつくる共同のトポスが、あらたな編集的マザー・プログラムとなる。
図書街構築メンバー:梅澤光由、齋藤彬人、滝本力斗
登壇した齋藤と滝本は「図書街」構想を説明し、ともに共有知を組み立てる仲間を募集した。(撮影:後藤由加里)
多読アレゴリア フライヤー(デザイン:穂積晴明)
多読アレゴリアが図書街という生きた空間を生み出す。新たな自己編成プログラムの創出だ。
0521夜『一般システム理論』ルートヴィッヒ・フォン・ベルタランフィ
ベルタランフィは生物を「開放システム」とみなし、生命体の各部がつねに「自己」をとりまく環境とのあいだを動的に調整しながらオーガニックな自己編成をしていると見た。
多読アレゴリアはイシス編集学校とは別の編集への入口だ。多様な企み、多様な場が用意されている。編集稽古体験の有無は問わない。むしろ編集学校の外からの来報を歓迎したい。
アイキャッチ撮影:後藤由加里
Info 多読アレゴリア
【URL】https://shop.eel.co.jp/products/detail/765
【定員】300名
【開講日】2024年12月2日(月)
【申込締切日】2024年11月25日(月)
【受講費】月額11,000円(税込)
※ クレジット払いのみ
※ 初月度分のみ購入時決済
以後毎月26日に翌月受講料を自動課金
例)2024冬申し込みの場合
購入時に2024年12月分を決済
2024年12月26日に2025年1月分、以後継続
※申込後最初の期間(2024冬)の間は
イシス編集学校規約第6条に定める
期間後の解約はできません。
あらかじめご了承ください。
→ 解約については募集概要をご確認ください。
*希望するクラブの申請はお申し込み後、
随時希望クラブ申請メールをお届けさせていただきます。
2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、
そちらをご利用の上、2クラブ目以降をお申し込みください。
【多読アレゴリア開催期間】
2024冬:2024年12月2日(月)~2025年2月23日(日)
阿部幸織
編集的先達:細馬宏通。会社ではちゃんとしすぎと評される労働組合のリーダー。ネットワークを活かし組織のためのエディットツアー も師範として初開催。一方、小学校のころから漫画執筆に没頭し、今でもコマのカケアミを眺めたり、感門のメッセージでは鈴を鳴らしてみたり、不思議な一面もある。
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