【83感門】[遊]物語講座 ISIS物語アワード受賞者発表

2024/03/23(土)19:00
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第83回感門之盟「EDIT TIDE」で第十六綴[物語講座]の授賞式が行われました。落語賞・ミステリー賞・幼な心賞・トリガー賞・編伝賞・冠綴賞の結果を速報でお届けします。

 

 

◇◆窯変三譚◆◇

物語講座のトライアスロンと呼ばれる「窯変三譚」。陶芸用語である窯変は、素焼き状態の物語を窯にいれて変容させるという意味が込められています。叢衆は、ひとつの物語の素焼きから、まったく異なる3つの物語(落語・ミステリー・幼ごころ)を創作します。

 

◇窯変落語賞◇ 

 

 

受賞者には、お題とご本人の作品にちなんだ書籍が贈られます。十五少年七官界文叢の井出武志さんには、中村昇 著『落語─哲学』が贈られました。

 

◇窯変ミステリー賞◇

 

 

西行花伝タンゴ文叢の勝田隼一郎さんへ講評を伝える大久保佳代師範。勝田さんにはル=グウィン短篇選集『現想と幻実』が贈られました。

 

◇窯変幼な心賞◇

 

 

 

リチャード・パワーズの『惑う星』を受け取るヌメロ・ペンギン文叢の細井あやさん。「水泳の北島康介選手が”なんもいえねぇ”という言葉を放った瞬間に近づきたいと思っていた。この講座で目標にたどり着くことができた」と話した。

 

 

 

◇◆トリガー賞◆◇

叢衆ひとりひとりに異なるお題が与えられる「トリガー・クエスト」。叢衆は予期せぬ偶然をトリガーにして冒険的創作にむかいます。

 

 

 

 

 

読者の魂に触れるような物語のメッセージについて考えたという家守ライ麦文叢の鈴木大樹さん

 

 

 

◇◆編伝賞◆◇

物語講座の最後のお題となる「編伝1910」。1900年代初頭に生きた人物をキャラクターとして設定し、12000文字の物語を書きあげます。「実在の人物」というファクトを通して、物語という方法でその時代を「読む」「書く」お題です。

 

 

 

 

西行花伝タンゴ文叢の勝田隼一郎さんへ松岡校長の著書『うたかたの国』が贈られた。実は既にお持ちだそうで、「校長の本ですから」と笑みをこぼした。

 

 

◇◆冠綴賞◆◇

ミステリー賞と編伝賞をダブル受賞された西行花伝タンゴ文叢 勝田隼一郎さんが最優秀賞にあたる冠綴賞を受賞しました。おめでとうございます!

 

 

 

冠綴賞を受賞した勝田さんには、カバー付きの綴墾巻が贈られました。

 

 

ビジュアルデザイン:穂積晴明
写真:福井千裕

 


  • 阿部幸織

    編集的先達:細馬宏通。会社ではちゃんとしすぎと評される労働組合のリーダー。ネットワークを活かし組織のためのエディットツアー も師範として初開催。一方、小学校のころから漫画執筆に没頭し、今でもコマのカケアミを眺めたり、感門のメッセージでは鈴を鳴らしてみたり、不思議な一面もある。