自分の思考のクセを知り、表現の幅を広げる体験をー学校説明会レポート

2025/06/29(日)08:30
img POSTedit

 「イシス編集学校は、テキストベースでやりとりをして学ぶオンラインスクールって聞いたけど、何をどう学べるのかよくわからない!」。そんな方にオススメしたいのは、気軽にオンラインで参加できる「学校説明会」です。

 今回は、6月にオンライン開催した、基本コース[守]の学校説明会のレポートをお届けします。

 

▲ISIS編集学校のパンフレットに掲載されたコースマップ

 

 

◆自己紹介からすでに編集稽古!?

 

 案内役の八田英子律師が編集学校の全体像を説明をした後、まずはZOOM上で一人ずつ自己紹介。その名も、ミニワーク『超要約!自己紹介』です。

 なにせここは編集学校です。お名前やお住まいの地域に加え「これまで誰にも言ったことないこと」を「30秒で超要約」するというお題が加わりました。

 

 参加者のYさんが「誰にも言ったことがないんですが、積読本が15冊あります」と打ち明けると、それに対して八田律師が「松岡校長は本の背表紙を見ているだけでも読書だと仰っていましたよ」とコメント。すると、続くHさんは「積読を肯定されてよかったと思えたのは今日が初めてです」と返します。

 うまい! 確かに、たった今感じたばかりのことは「これまで誰にも言ったことがない」ですね。

 

 そして、みなさんの自己紹介を踏まえて「編集」とは何か、という話に繋がっていきます。

 

八田律師
八田律師
 「これまで誰にも言ったことがないこと」と問われ〈Input〉、それは内緒の出来事かな?自慢したいことかな?とアタマの中で検索が始まり、「言葉で表現する」という〈Output〉をしてもらいました。これを図に表すと、こうなります。

 

 

八田律師
八田律師
 実は、このぐしゃっとしているブラックボックスの中で「編集」が起こっているんですね。ブラックボックス内を巻き戻して、そのプロセスを明らかにすることを「リバースエンジニアリング」と言います。〈Output〉から〈Input〉に向けて逆戻りすると、元々それがどのように編集されてきたのかがわかります。それを応用して繰り返し使える「方法」として取り出したのが「編集の型」です。

 アタマの中ではまず、まだ誰にも言ったことがない情報を集めましたよね。そして、初対面で話しても大丈夫だろうという話題を選び、話の流れを組み立て、どんな言葉で伝えるのが相応しいか、を考えたと思います。
 つまり、このブラックボックス内は、情報の、収集・関係付け・構造化・演出という4つの工程に分けて考えられます。


▲インプットからアウトプットがある物事には4つのプロセスがある。

 

 

 イシス編集学校が考える「編集」とは、一般的にイメージされる編集という言葉よりもずっと広く捉えられていて、すでに日常においてみなさんが無意識に使いこなしているものなのです。

 しかし、無意識でやっているが故に、これを応用したり、人に教えたりすることができません。だからこそ、編集力を鍛えて意識的に使うことで、人にわかりやすく伝えたり、この型を別のプロセスに転用できるようになるのです。

 

 

◆「型」を使ったミニワーク

 

 自己紹介の後は、[守]コースで実際に学ぶ「型」を使ったお題のミニワークにいくつかチャレンジしました。

 「2つの情報の間に関係線を引く」というお題では、〇〇内にそれぞれ別の修飾語を入れます。スイカとメロンのらしさを引き出し、同時に両者のちがいが引き立つような言葉を考えます。

 

 

 参加者からは、「シマシマのすいか・あみあみのメロン」と、模様のちがいをオノマトペで表現した回答や、「イカすスイカ、ロマンなメロン 」と、その果物のイメージを3文字で対比的に表す回答などが出ました。

 

 このようにイシス編集学校では、一見遊びのような「お題」を通して、15週間をかけ「38の編集の型」を学んでいきます。

▲[守]のお題のタイトル一覧

 

 

 終了後、「大変楽しくあっという間に90分が経ちました。ワークをいくつかやることで稽古の感じがつかめました」と参加者からの嬉しい感想が届きました。

 

 学校説明会では、このように、いくつかのお題をミニワークで体験できます。

 「編集」と聞くと、「なんだか難しそう。文章書くの苦手だしなぁ」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんな方こそ遊ぶように学ぶイシス編集学校の[守]講座がオススメです。

 そもそも「書く」や「話す」といったアウトプットの前に、インプットした情報の捉え方や見方にも人それぞれクセがあります。 [守]講座では、思考のクセを知り、「編集の型」を学んで使ってみることで、ご自身の見方や表現の幅を広げていけるはずです。ピンときた方はぜひ、学校説明会へ参加してみてください!

 

文/長谷川絵里香

 

 

学校説明会  お申し込み

2025年10月1日(水)19:30-21:00
2025年10月10日(金)19:30-21:00
2025年10月12日(日)10:00-11:30

 

▼試しにお題に回答して指南を受けてみたい方はこちら。

 3分でできる編集力チェック

 https://qe.isis.ne.jp/index/taiken001 

 

▼入門したい方はこちら

 第56期[守]基本コース お申し込み

 https://shop.eel.co.jp/products/es_shu_056

 稽古期間:2025年10月27日(月)〜2026年2月8日(日)

  • エディストチーム渦edist-uzu

    編集的先達:紀貫之。2023年初頭に立ち上がった少数精鋭のエディティングチーム。記事をとっかかりに渦中に身を投じ、イシスと社会とを繋げてウズウズにする。[チーム渦]の作業室の壁には「渦潮の底より光生れ来る」と掲げている。

  • イシスの「指南」はあったかい――木島智子のISIS wave #58

    イシスの学びは渦をおこし浪のうねりとなって人を変える、仕事を変える、日常を変える――。 木島智子さんは、56[守]に初登板する師範代の卵だ。しかし自分が師範代になるなんて思ってもいなかったと振り返る。木島さんを変えたもの […]

  • 編集バックドロップ――板垣美玲のISIS wave #57

    イシスの学びは渦をおこし浪のうねりとなって人を変える、仕事を変える、日常を変える――。   [守]学衆・板垣美玲のプロレス好きは、回答からダダモレしていた。〈ことわざ〉を擬く稽古では「孫にドロップキック」。〈見 […]

  • 田中優子学長校話「私たちは稽古で何をしているのか」【88感門】

    校話はまるで、田中優子学長と一緒に「知恵の並木道」を歩いているかのようだった。  感門之盟のクライマックスは学長校話。「講話」ではなく「校話」とは、編集学校、つまり稽古の話だ。  [守][破][離][物語][花伝所]で […]

  • 相棒の一眼レフとカーソルと――吉田紗羽のISIS wave #56

    吉田紗羽さんは、近畿大学生物理工学部の3回生。有機化学を専攻している吉田さんですが、イシス編集学校の基本コース[守]の稽古を通して、趣味や学生生活自体が、変化したといいます。どんな変化があったのでしょうか。   […]

  • さくらんぼ危機一髪――伊藤舞のISIS wave #55

    家業を継いだと同時にISIS編集学校の門をくぐった伊藤舞さん。[守][破][花]の講座を受けていくうちに出会った「あるもの」が家業最大のピンチを乗り越える支えとなりました。さてそのあるものとは?   イシス […]