飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。

みちは、路、道、未知である。48[守]別院の横丁に「みちの本棚」が出現した。棚におさまっているのは50冊、どれも横丁の住人たちの「つんどく本」だ。
つんどく本は、ただ積まれていたわけではない。運命とも思えた出会いの記憶、いつも見つめられている感覚、読みたいのに近づけないもやもや… 互いの気配の交感はつねに行われていた。
そこで、「本は3冊の並びでつながっている」という原理を用いて、3冊セットでコーナーをつくる三冊つなぎを募集。14セットが寄せられた。
トップの画像は点閃クレー教室のKさんによる三冊つなぎ。「ヒトのイメージの力を感じたい時があります」とのひとこととともに届いた。
「つんどく本」の持ち込み者による「読んだつもりの本紹介」とともにご紹介しよう。
タイトル:脳に突き刺した鉛筆から生まれる
『想像ラジオ』いとうせいこう/じきじき編調教室Mさん「きっとザワザワする本です」
『島とクジラと女をめぐる断片』アントニオ・タブッキ/師範Sさん「きっと運命を変えられてしまう旅に憧れてしまうような本です」
『カフカ式練習帳』保坂和志/番匠Sさん「きっと不条理な世界も楽しめるような本です」
三冊並べることで本が持つ意味が引き出される。隣に並ぶ本が変われば違う香りが立つ。本との再会も並べることで始まるのだ。
●本との再会「多読ジムSeason10春」
2022年4月11日(月)スタート
●基本コース[守]2022春
2022年4月25日(月)開講
石井梨香
編集的先達:須賀敦子。懐の深い包容力で、師範としては学匠を、九天玄氣組舵星連としては組長をサポートし続ける。子ども編集学校の師範代もつとめる律義なファンタジスト。趣味は三味線と街の探索。
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イシス編集学校九州支所「九天玄氣組」は今年20周年。発足会を行った秋をめざし、周年事業を進めている。軸となるのは「九州の千夜千冊」を冠した雑誌の発行だ。松岡正剛の千夜千冊から選んだキーブック1冊ごとに33冊のグループをつ […]
コメント
1~3件/3件
2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。
2025-08-14
戦争を語るのはたしかにムズイ。LEGEND50の作家では、水木しげる、松本零士、かわぐちかいじ、安彦良和などが戦争をガッツリ語った作品を描いていた。
しかしマンガならではのやり方で、意外な角度から戦争を語った作品がある。
いしいひさいち『鏡の国の戦争』
戦争マンガの最極北にして最高峰。しかもそれがギャグマンガなのである。いしいひさいち恐るべし。
2025-08-12
超大型巨人に変態したり、背中に千夜をしょってみたり、菩薩になってアルカイックスマイルを決めてみたり。
たくさんのあなたが一千万の涼風になって吹きわたる。お釈迦さまやプラトンや、世阿弥たちと肩組みながら。