道ばた咲く小さな花に歩み寄り、顔を近づけてじっくり観察すると、そこにはたいてい、もっと小さな命がきらめいている。この真っ赤な小粒ちゃんたちは、カベアナタカラダニ。花粉を食べて暮らす平和なヴィランです。
左手には楊枝に刺した梨、右手にはスマートフォン。44[守]開講当日の小桝裕己(トポス清冽教室師範代・特別支援学校教員)の姿だ。
夕食の間、小桝の視線は食卓とスマホ画面の間を往来していた。「偶然を、偶然で終わらせるのか、なにかの意味を『発見』するのか、みなさん次第です」。開講前日にラウンジに届けた勇ましいメッセージとは裏腹に、小桝は落ちつきなく回答を待ちわびる。
2019年10月21日22時29分、記念すべき初回答に「来た!」と声をあげ、即座にパソコンデスクに向かう。食卓の上に、梨一切れを残して。
学衆の回答が、新米師範代を師範代にする。回答と指南を積み重ね、世界にたった一つの「場」を作り上げていく4ヶ月の冒険が始まった。
浦澤美穂
編集的先達:増田こうすけ。メガネの奥の美少女。イシスの萌えっ娘ミポリン。マンガ、IT、マラソンが趣味。イシス婚で嫁いだ広島で、目下中国地方イシスネットワークをぷるるん計画中。
8月某日、浦澤美穂は悩んでいた。 イシス子どもフィールド発行のZINE「あそぼん」に寄せる原稿のテーマを過去に作ろうとして頓挫したカードゲーム「お料理ポーカー」に決めたものの、どう展開して、オチをつけるか決 […]
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コメント
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2025-11-25
道ばた咲く小さな花に歩み寄り、顔を近づけてじっくり観察すると、そこにはたいてい、もっと小さな命がきらめいている。この真っ赤な小粒ちゃんたちは、カベアナタカラダニ。花粉を食べて暮らす平和なヴィランです。
2025-11-18
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2025-11-13
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泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)