発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

感門之盟1日目、編集かあさんは守師範代や千離衆の言葉に瞠目し、時には端然とし、ずっと動かされっぱなしだった。
子どもたちとの会話がもっとも盛り上がったのは夜のDANZENエディションショー2である。
PCモニターの中でイシス・フラッグがあがり音楽がはじまると、二人ともやってきた。イシス編集学校が始まった2000年20年のクロニクルを高速で振り返るムービー、それぞれの生まれ年の2007年、2013年を見逃すまいと構え、スクリーンショットでとらえる。
最初のほうのイシス写真は「フィルムカメラっぽいね」。2006年は“かあさん”がイシスに入門した年である。渋谷・広尾のレストランでの感門之盟、松丸本舗など、懐かしい。
長男の2007年のアイフォン、初音ミク。長女の2013年のロシア隕石、ふなっしー。進むにつれてだんだん「知ってる」「覚えてる!」が増えてくる。やきそば会ってなに?という質問も出てくる。
およそ10分で2020年に到達。ムービーが終わった。
「2021年はないんだ」
それは、今、途中だから。
「2021年のニュースでぜったい入るのは、オリンピックだね。それからタリバン」と長男。
3つにするなら?と問いかけてみる。
「これから3か月に起こることじゃない?」
もしかしたら総裁選かなと話すと「次が第100代の首相になるらしい」。
クロニクル、作ってみようよとふたたび持ちかける。
この10分間が暮らしに差しはさまれることで、これから3か月のニュースの見方がちょっと変わる。
歴史の学びの始まりが教科書からじゃないなんてなんてゼータク。これがもっとフツーになったらいい。そうだ、子ども編集学校の「お題」にしてみよう。お題は「断点」だという松岡正剛校長のオープニング・トークとつながる。
松井 路代
編集的先達:中島敦。2007年生の長男と独自のホームエデュケーション。オペラ好きの夫、小学生の娘と奈良在住の主婦。離では典離、物語講座では冠綴賞というイシスの二冠王。野望は子ども編集学校と小説家デビュー。
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コメント
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2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。
2025-06-30
エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。
2025-06-28
ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。