自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
2019年7月27日、花伝所最後のカリキュラムとなる花伝敢談儀が行われた。
本楼の本棚劇場のド真ん中で、放伝生が編集術でフェチをお披露目。江野澤由美師範代(41[破])と林朝恵番匠(43[守])、吉村堅樹林頭らは師範代ロールについて思うことありったけを語った。
師範代は教室に出入りするニュースをことごとく言語化する悉皆屋(しっかいや)だ。言挙(ことあげ)、言祝(ことほぎ)言技(ことわざ)、ともかく言如(ことごとく)。
敢談儀とは、言葉でどこまで表現できるのかを追求する儀式だ。ヴィトゲンシュタインが喝破したように、言語の限界が思考の限界である。
手が震え、声が嗄れようとも、20名の師範代認定者たちは編集的自己を目いっぱいに表象した。この秋、いよいよ44[守]の舞台に立つ。
齋藤シゲノリ
編集的先達:三沢光晴。編工研での日雇いバイトがきっかけで”編集”に出会う。漫画『キン肉マン』を編集的聖典と呼び、編集学校イベントではプロレスTシャツで登場。学衆が師範代を娶る逆イシス婚を寝技で決めた。妻は納富師範代。
1mm粒のリミックスがP1を制す。第3回P1グランプリ【78感門】
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プラン7:めざめる自然ミュージアム【46[破]DAN ZEN ISIS P-1 Grand Prix】
46[破]DAN ZEN ISIS P-1 Grand Prix、『遊刊エディスト』誌上で予選を開催中。第77回感門之盟での本選出場をかけて、各教室から短期決戦の応援合戦だ。さあ、あなたも心惹かれるプランに投票を! &n […]
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コメント
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2025-11-18
自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)
2025-11-11
木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。