中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
                                                                                
        
        
        
                        
                本をきっかけに、問いを深める。ゆるくカジュアルに、世界知と遊ぶ。
「ほんのれんラジオ」の最新シリーズが公開されました!
2024年4月のテーマは、「大人」ってなんだ?
「大人」になるのは、難しい。どうやらそれは、動物の世界でも同じようです。人間の若者は、大人になる過程で不適切なことをやらかして、たびたび炎上してしまいますが、若者ラッコも若者ガゼル、古代生物ティクタアリクも炎上傾向があるらしい?! 動物にも人間にも共通する「若気の至り」を考えます。
▼エピソード
ハラリ絶賛!地球上の若者のすべてがわかる『WILDHOOD 野生の青年期』/若者は自分探しして、大人は他者の世話をするもの?/エリクソンの8段階に違和感byニレ/アイデンティティって確立するものなの?/江戸とアバター/大人になるための4つのスキル/4つのSとは/アルプス山脈を越えろ!オオカミのスラウツくんの大冒険/若者は移動する?!イソギンチャクの子どもは移動するのが仕事/親殺し/若者ガゼルはなぜ、捕食者チーターに近づくのか/陸のパイオニア!ティクタアリク/なぜ、ティクタアリクは海を出て、陸にあがったのか/弱いからこそ危険ゾーンにおいやられる/弱いがうなぎが陸にのぼる/若者はハングリー(物理的に)/自然界のStay hungry, stay foolish/ジャンクフードを好むのは動物も同じ/食べ物ランク:シカ>キツネ>ラット/足りないものがあるから出遊できる/ラッコも炎上?!/若者性って大事じゃね?/若者をやりつつ、大人を始める/大人ほど多重人格 by内田樹・鷲田清一/
出演:ほんのれん編集部 ニレヨーコ、ウメコ、はるにゃ
※大雨の日に収録したので、雨の音がたっぷり入っています!ホワイトノイズとしてぜひお楽しみください。
▼紹介したゲスト本
『生き物が大人になるまで』稲垣栄洋(著) 大和書房 2020
『WILDHOOD(ワイルドフッド) 野生の青年期——人間も動物も波乱を乗り越えおとなになる』バーバラ・N・ホロウィッツ(著), キャスリン・バウアーズ(著), 土屋晶子(訳) 白揚社 2021
『大人になることの難しさ』河合隼雄 (著), 河合俊雄 (編集) 岩波書店 2014
『「若者」をやめて、「大人」を始める─「成熟困難時代」をどう生きるか? 』熊代亨(著) イースト・プレス 2018
『江戸とアバター 私たちの内なるダイバーシティ』田中優子, 池上英子(著)朝日新聞出版 2020

\ 耳より情報 /
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「大人も学び続けろ」プレッシャーがしんどい。10冊の本で考える、子どものように学びを楽しむ5つの方法
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ほんのれん編集部
編集工学研究所×丸善雄松堂が提供する一畳ライブラリー「ほんのれん」の選書やメディア制作を手掛けるメンバー。関西弁で跳ねるデザイン知カンガルー・仁禮洋子(ニレヨーコ)、小鳥の風貌ながら知的猛禽類な山本春奈(はるにゃ)、昭和レトロを愛する果敢なコンパイル亀・尾島可奈子(おじー)、2倍速で情報収集する雑読チーター・梅澤奈央(ウメコ)ほか。ほんのれんラジオは毎週水曜更新中。ほんのれん編集部公式noteにこれまでのアーカイブを蓄積してます。https://note.com/honnoren/
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コメント
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2025-10-29
                                                                                中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
2025-10-28
                                                                                松を食べ荒らす上に有毒なので徹底的に嫌われているマツカレハ。実は主に古い葉を食べ、地表に落とす糞が木の栄養になっている。「人間」にとっての大害虫も「地球」という舞台の上では愛おしい働き者に他ならない。
2025-10-20
                                                                                先人の見立て力にひれ伏すしかないと思って来た「墨流し」。戯れに、Chatさんに「蝶のスミナガシを別の見立てで改名するにはどんな名前がいいですか?」と尋ねてみて、瞬時に現れた名答に打ち拉がれております。