巣の入口に集結して、何やら相談中のニホンミツバチたち。言葉はなくても、ダンスや触れ合いやそれに基づく現場探索の積み重ねによって、短時間で最良の意思決定に辿り着く。人間はどこで間違ってしまったのだろう。
イシス編集学校に「学長」が誕生した。法政大学名誉教授にして元総長の、江戸文化研究者・田中優子である。(2024年9月1日付で就任)
イシス編集学校は、2000年に松岡正剛が立ち上げたネット上の学校だ。創立以来、編集工学者・松岡正剛が校長を務めてきた。20年以上、のべ3万人が、それぞれの才能を伸ばすべく編集稽古に取り組んできた。
田中優子も、イシス編集学校の守破離のコースをすべて受講し修了したひとりだ。
2014年度から2020年度、法政大学総長を務めるさなかに、イシス編集学校基本コース[守]に入門。その後、応用コース[破]、世界読書奥義伝[離]を修了。田中優子は、江戸文化研究者の第一人者であり、よりよい学習のあり方を探求し続けた教育者であると同時に、自身も貪欲に学びを続ける稀代の学習者である。
校長松岡正剛とも40年来の親交があり、松岡があつい信頼を寄せていた。田中の学長就任は、松岡たっての希望であった。田中は、個人を画一化していく日本の学校教育に違和感をおぼえ、ひとりひとりがもっている多様な能力と可能性を引き出すイシス編集学校に大きな期待を寄せている。
田中は、今後、学長としてイシス編集学校のさまざまなイベントに出席し、指導陣と連携しながらイシス編集学校のさらなる進化を目指していく。現在、指導陣の研鑽の場であり、今季から一般にも開かれるようになった「伝習座」や物語講座のリアルセッション「蒐譚場」などに参加予定。「学長通信」などのメディア発信も予定されている。田中は、学長に就任するかたわら、みずから編集コーチ養成講座[花伝所]の受講にも意欲的だとか。イシス編集学校の学長の活動に、期待が高まっている。
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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