何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

「編集は冒険から始まる」というが、知の冒険には読書が最適だ。イシス編集学校の輪読座はこれをディープに引き受けている。万葉集、空海、折口信夫、西田幾多郎、井筒俊彦などの「レジェンド級」知的モンスターを毎シーズン相手取り、己が知力と仲間の見方を総動員して読み倒すのである。そんなインテレクチャル・ダンジョンを案内するのは、バジラ高橋こと高橋秀元。オブジェクト・マガジン『遊』の立ち上げメンバーにして、図示解説の鬼。「彼の知力を前にしては学者が10人でかかっても敵わない」と松岡正剛に言わしめた、博覧狂気の編集導師である。
そんなバジラ高橋から日本中の編集遊者に対して、「緊急クエスト」の告知がなされた。2019年12月15日(日)、茨城の小京都「古河」にて、「輪読座スペシャル・フィールドワーク」が開催されるのだ。
古河は『万葉集』に「まくらがの許我(こが)」と詠まれた歴史ある土地だ。平安には剛勇・源頼政が支配した河港町。親鸞の一番弟子・西念坊の拠点が築かれ、江戸時代には関東有数の要塞都市として名を馳せた。そして、今シーズンのターゲット・熊沢蕃山が治水の偉業を成し遂げた土地でもある。
蕃山は日本陽明学を興したキーパーソンであり、幕末志士が国造りの上で依拠した実学思想の持ち主だ。そんな蕃山の思想と実践が折り畳まれた土地「古河」を、高橋が独創的な解説で案内する。「令和元年の終わりに、明治維新の精神の基盤となった「日本陽明学」の成果を見ておく必要がある。ぜひみんなに来てもらいたい。」と高橋は言う。「たくさん歩きます。歩きやすい服装・シューズでおいでください」。
参列希望者は、イシス編集学校・輪読座の受講経験に関係なく、1,500円(税別)で冒険に参加することができる。申し込みはこちら。
詳しい内容は案内状を確認されたい。
(「古河」の由来となった万葉歌碑)
★バジラ高橋からの案内状はこちら
・日程:2019年12月15日(9:00〜20:00)
・集合:9:16古河着の湘南新宿ライン宇都宮行
(恵比寿:07:59発/渋谷:08:02発/新宿:08:08発/池袋:08:13発)
・参加費:1,500円(税別)
・申し込み:https://shop.eel.co.jp/products/detail/166
・お問い合わせ:isis_editschool@eel.co.jp(イシス編集学校学林局)
穂積晴明
イシス編集学校方源、編集工学研究所デザイナー、「おっかけ千夜千冊」の千冊小僧。『情報の歴史21』『知の編集工学 増補版』ほか、編集学校のあらゆるものをデザインするが、疲れ目に祟り目でたまに目にカビが生える。
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コメント
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2025-10-02
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