「ある現代オペラは、本番に向けて370回もの稽古を重ねたという。それくらいでやっと破れるもの」
原田淳子学匠は「破」を語る。
約二週間前に走破したセイゴオ知文術アリストテレス賞エントリーで、すでにたくさんの「破」が起こった教室。
一方で、世の中の画一化がますます進んでいる。ちょっとでも変な発言や行為へのバッシングが起こり、自粛警察と呼ばれるようなものまで動いている。
「今、物語ることが奪われている」
「注意のカーソルが一様になっている」という[守]伝習座の佐々木局長メッセージに呼応するように、原田学匠は44[破]伝習座の冒頭に切り出す。
もちろん物語は溢れている。『鬼滅の刃』も流行っているし、オンラインで映画も見放題になっている。
だが、その中の深いものを受け取って、誰かにそれを伝えられているだろうか。
「いいね!」か「バッシング」しかできず、物語る言葉や方法がなくなっているのではないか。
「失われた言葉を取り戻す場が『破』」であるという。
文体編集術では、まずは身近なことを、次に世の中で気になっていることを書く。師範代の指南や学衆仲間の声を受けてまた書く。
そのうち、インタビューお題がでる。疎遠だった人や憧れの人に恐る恐る依頼するとみな喜んで応じてくれて、気がつけば4時間のインタビューになっていた学衆もいる。
「もうこの時から物語りが始まっています」
物語り交わしあうこの喜びを編集学校だけで止めるのはもったいない。
「ホメロスのように語り、またある時は福音書記のように書く。師範代はそれくらいのことができる」
物語編集とプランニング編集の知を交わし合う伝習座は、19:00まで続く。
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
ISIS 25周年師範代リレー [第48期 畑本ヒロノブ 深掘りをつづける編集工学の継続者]
2000年に産声をあげたネットの学校[イシス編集学校]は、2025年6月に25周年を迎えます。第52期の師範代までを、1期ずつ数珠つなぎにしながら、25年のクロニクルを紹介します。 ◇◇◇ 2021年の秋、 […]
【第84回感門之盟】「25周年番期同門祭」Day2 公開記事総覧
第84回感門之盟「25周年番期同門祭」の2日目(2024年9月15日)が終了した。これまでに公開された関連記事の総覧をお送りする。 【84感門】「松丸本舗」を再生させたブックショップエディター […]
25周年番期同門祭記念Tシャツ・期間限定発売中!【84感門】
25周年番期同門祭を記念したTシャツが期間限定で発売決定! 今回の感門之盟メインビジュアルの熊手が背面にあしらわれています。熊手には松岡校長ISIS co-missionが七福神のように並び、編集にちなんだ […]
【第84回感門之盟】「25周年番期同門祭」Day1 公開記事総覧
第84回感門之盟「25周年番期同門祭」の1日目(2024年9月14日)が終了した。これまでに公開された関連記事の総覧をお送りする。 【第84回感門之盟】居合わせることの大切さ 〜 吉村林頭OPメッセージ 文 […]
いよいよ祭が始まった。 2024年9月14日、イシス編集学校の感門之盟 Day1 の幕開けである。 校長松岡正剛が「この名前でいこう」と言った感門之盟のテーマは「25周年番期同門祭」。今回の番期同門祭は、2 […]