突破式中盤、その男の登場に、会場がざわついた。
頭には平和の象徴、青の帽子。アイヌの羽織に、アフリカの民族衣装。オオカミの牙をぶらさげ、登壇時には外していたマスクにもアイヌのカリム紋様が。
「その装いは一体?」
「学衆さんに編集してもらいました」
自分こそ編集対象。感門には盛装で。だが、普段服に頓着しない自分はどうすれば?!
そこで堀田は、今回も学衆に師範代を編集してもらうことにした。
「感門に向けていじって」
学衆たちは発奮した。クロニクル編集術の番外稽古で生まれた堀田のなりきりキャラクターにあやかり、物語編集術で学衆が描いた物語を引き受けて、REMIX編集が完成された。
最後に堀田は帽子を脱ぐ。あらわれたのは、鮮やかなピンクに染まったパンクな短髪。これこそ、堀田が秘して仕込んだ学衆達への「返」だった。
万事セッケン教室、堀田幸義師範代。今日のコロンは「SAVON(サボン)」だ。教室名に因んだ爽やかなセッケンの香りがzoom越しにもきっと届いた。
福田容子
編集的先達:森村泰昌。速度、質、量の三拍子が揃うのみならず、コンテンツへの方法的評価、厄介ごと引き受ける器量、お題をつくり場を動かす相互編集力をあわせもつ。編集学校に現れたラディカルなISIS的才能。松岡校長は「あと7人の福田容子が欲しい」と語る。
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