<速報>『他力の師範代』レクチャー【2/28(土)エディットツアー@花伝篇】

2026/02/28(土)23:50 img
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 まもなく春を迎える如月最終日の28日の昼、イシス編集学校の編集コーチ養成コースであるISIS花伝所オンラインツアーが行われました。応用コースの破講座物語講座などを受講し、師範代の指南の秘密について興味を持った方々が集まりましたね。

 

 オープニングでは錬成師範・山﨑智章がアイスブレイクを担当し、部屋に「ないもの」というお題を提示します。参加者たちが「明日、自転車、雲、月」など、将来に出会う時間、スケールの大きいモノ、意識の矢印が天頂に向かって掬い取ったモノなどを挙げながら、方法の型に沿って自己紹介を行っていました。

 

 今回、講座ディレクターをサポートする花目付・平野しのぶによる『他力の師範代』というレクチャーに迫ります!

 

◎師範代の方法「他力の指南術」

 編集学校では世界を情報と捉えつつ、見方が切り替わることを「知」にしています。先ほどは「ないもの」という「フィルター」という方法の型を通じて、「あるもの」が浮かんでいました。多様な方法の型を駆使することで無限に自由へと向かい、見つけた情報と情報が意外な関係線として結びつき、見方が拡がります。

 

 ツアーの冒頭で流れていた校長・松岡正剛が登場する「オトナの!」映像のように、基本コース・守講座では「コップ」に関するお題があり、生徒役の学衆が回答を教室にアップします。教える側の師範代は教室に飛び交う他者の回答を読み、使われている方法の型を取り出しつつ、回答した本人すらも気づいていなかった見方や問いを手渡しています。師範代は「あるもの」を足すのではなく、「ないもの」を使って可能性を拓くことを平野は強調していました。

 

 

◎ISISシステム/世阿弥に肖る花伝所

 イシス編集学校のISIS(Interactive System of Inter-Socres)という言葉は情報の構造化や階層化である「システム」や、他者との相互性で成り立つ「対」を照合する「相互の記譜」を示します。編集は情報同士の関係線のあいだで立ち上がるのですね。

 

 ISIS花伝所は、室町時代初期に活躍した世阿弥が用いた「却来」というメソッドに肖っています。守講座に入門した素人が、約1年半で学ぶ側から教える側の師範代へ──学びを振り返り、フィードバックしながら“なっていく”ための講座です。世阿弥は演者の観点である我見、客席からの観点である離見、さらに演者自身が客席にいるかのように捉える「離見の見」を通じて、入門者がどのように育つのかを具体的に考えました。ISIS花伝所もまた、入門者の学びを抱え込みながら、学び方そのものを方法として掴み取れる師範代を育てていきます。

 

 

 

◎花伝式目/花伝演習のターゲット

 花伝式目(5M)は8週間のプログラムです。開講日である入伝式(本楼でのリアルセミナー)の後、道場ごとに演習が始まります。[守][破]の教室で師範代が回答に返す「指南」とは異なり、道場では師範が全体をマネジメントしながら「指導」を行います。例えば、1週目の演習M1(モデル)では、編集コミュニケーションの基本の型を使って学び手の視点を取り出し、指南として書き上げますね。それが適切かどうかについての指導を受けるのです。

 

 ISIS花伝所での演習を重ねることで、入伝者自身が知っている範囲にとどまらず、回答者の視点を言語化する力に加えて、ユニークネスに気づかせるための「問い」の技能、さらに好奇心を引き出す「伏せ」や「暗示」の方法も身についていくでしょう。

 

 

 最後に花目付・平野から、校長・松岡正剛の秘伝「師範代になるための5つの条件」が紹介されました。その奥義は花伝式目のなかで紐解かれ、8週間の指導を通じて入伝生それぞれに宿っていきます。式目演習を終えた先には伝家の宝刀を持つような師範代へとなっているでしょう。

 

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  • 畑本ヒロノブ

    編集的先達:エドワード・ワディ・サイード。あらゆるイシスのイベントやブックフェアに出張先からも現れる次世代編集ロボ畑本。モンスターになりたい、博覧強記になりたいと公言して、自らの編集機械のメンテナンスに日々余念がない。電機業界から建設業界へ転身した土木系エンジニア。