デジタルツールが発達し、世界中の情報が一瞬で入手できるようになった反面、言葉はフラット化しています。
「わかること」だけが判断の基準になりつつある現代に、違和感をもっている人は少なくありません。「わからないこと」の複雑性をかかえながら、一つ一つの異質に目を向けて言葉を選び、たくみに連ねて深めることがコミュニケーションの本来です。そこには他者(他力)からもたらされた世界の断片が潜んでいます。
他力とは?他力がもたらすものとは?
自力だけでなく、他力がもたらす可能性の発見ごと包摂しているのが、日本仏教です。いわば世界から自身に働きかけられる森羅万象のこと。
編集学校には、「編集は対話から生まれる」という松岡正剛校長の言葉があり、相互に言葉を交わし合う、編集の場が用意されています。その場の亭主となる師範代(編集コーチ)は、次々とお題を出題し、それに学び手である学衆が回答で応じていきます。そこに、一つの正解はなく、師範代は多様な回答に指南で光を当てることで、他力を引き寄せ学衆の新たな可能性を開いていきます。
花伝所はその名を世阿弥の『風姿花伝』に肖り、師範代の型を物学(ものまね)することで、理解を深めることを重視しています。コミュニケーションは「エディティング・モデルの交換」と言い換えられ、他力を活かした世界デザインそのものです。稽古はそのエッセンスを師範から伝承し、相互編集の「型・技」として価値を高めていくプロセスです。
エディットツアーでは、花伝所の師範たちによる「型」のミニ講義やリアル編集ワークを通して「世界と向き合う、師範代のコミュニケーション術」の一部を特別に体験していただきます。
花伝所の本講座は[守][破]を修了した人向けですが、エディットツアーはどなたでも参加ができます。はじめて編集学校を知ったという方、コミュニケーションや師範代ロールに関心がある方、もっと編集工学を深めたいという方、まずはエディットツアーで「花伝所の型の学び」を体感してください。
エディットツアースペシャル [ISIS花伝所]
「ISISの宝刀、師範代の編集術」オンライン開催
■日時:2025年2月22日(土)14:00-16:00
■費用:1,650円(税込)
■会場:オンライン(お申し込みの方にZoomアドレスをご案内します)
■人数:限定20名様(先着順)
■対象:どなたでもご参加いただけます
■ナビゲーター: ISIS花伝所 師範(吉井優子、森本康博、新垣香子、斎藤成憲、渋谷菜穂子、堀田幸義、林朝恵、平野しのぶ)
■内容:編集学校の花伝所で学べる方法をわかりやすくご説明します。独自の「編集稽古」をワークショップ形式で体験いただけます。
■お申し込み:こちらから
平野しのぶ
編集的先達:スーザン・ソンタグ
今日は石垣、明日はタイ、昨日は香港、お次はシンガポール。日夜、世界の空を飛び回る感ビジネスレディ。いかなるロールに挑んでも、どっしり肝が座っている。断捨離を料理シーンに活かすべくフードロスの転換ビジネスを考案中。
▼怒涛の卒門から約一か月前、一月十四日の見聞録である。52[守]の合同汁講が開催された土曜日、全9教室から学衆や師範代、[守]指導陣にマレビト花伝師範らも連なって総勢46名が本楼に参集した。師範ロールの醍醐味は、フェーズ […]
ソンタグ的40[花]キャンプ・ノート Notes on Flowering-spirit Camp by Sontag mode
▼12月の夏日、凌ぎを削る熱帯夜 2023年12月15日、気象庁の観測史上133年ぶりに師走の最高気温を更新し、昼より夜が暑いという奇天烈な夏日(25℃以上のことをいう)を日本各所で記録した。 同夜、花伝所の演習風景は全 […]
「わたしを擬くAIに編集される私」エディトリアル・レポートvol.3【共遊篇】
問いに始まる、エディターシップ・トライアル2022春の『編集力 チェック』。一つめの質問「すきなものを3つ挙げてください」には全114名342個の数奇が寄せられました。アナロジカルな分析に挑んだのは48[守]師範代と師 […]
「アンビバレントな’感’の行方」エディトリアル・レポートvol.2【照応篇】
問いに始まる、エディターシップ・トライアル2022春の『編集力チェック』。一つめの質問「すきなものを3つ挙げてください」には全114名342個の数奇が寄せられました。アナロジカルな分析に挑んだのは48[守]師範代と師範 […]
”分ける”の極意。エディトリアル・レポートvol.1【感知篇】
問いに始まる、エディターシップ・トライアル2022春の『編集力チェック』。一つめの質問「すきなものを3つ挙げてください」には全114名342個の数奇が寄せられました。アナロジカルな分析に挑んだのは48[守]師範代と師範 […]