空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。

ショートショートの動画が流行り、「いいね」一つで関係が完了する時代。しかし、一方的に受け取るだけでは物足りない。イシス編集学校は、発信者も受信者も互いを編集する。
講座の節目となる、83回目の感門之盟は、初の試みとして、3日にわたり行われる。
第83回感門之盟 「エディット・タイド」の13:00のスタート前に、52[守]若林牧子遊筆、遠藤健史師範が、本楼からオンラインに登場し、始まりの波を起こした。
紙のタブロイド、本楼、オンラインとメディアを横断して行われる感門之盟は、メディアを乗りかえ、持ち替えて、発信者も受信者も編集の妙味を楽しむ。
若林遊筆と遠藤師範が画面の前の参加者に、感門之盟のテーマでもある、「エディット・タイド(潮流)」にかけて、どんな渦体験を?と投げかけると、チャットには、うずうずな体験が投稿された。
「居酒屋でビールが来る前のうずうず」
「うずうずするのは、何にしろ、事始めの直前みたい」
「遠藤さんと若林さんのツーショットに多読を感じてうずうず。読書も料理のレシピっぽいですねー。」
講座を全うした学衆と師範代を寿ぐ感門之盟を目一杯味わって欲しい。食と農のコーディネーターである若林遊筆は、[守]のお題にちなんで感門の楽しみかたをレシピで仕立てた。
<感門と料理のインタースコア>
とどまることを知らない編集に 、イシス編集学校の前説を作り上げた、角山師範も顔を出し、zoomを盛り上げた。
<感門は一汁三編>
チャットの向こうの参加者に、遠藤師範は、こう投げかけた
「[守][破]の学衆のときには、コメントできなかったが、[花伝所]に進んでからコメントができるようになった。言葉にすると変わります」
尽きせぬ思いを編集し言葉にし続けることで、たくさんのわたしが生まれてゆく。
編集とは、多様を生み出していくことだ。
第83回感門之盟は渦を起こして開幕した。
北條玲子
編集的先達:池澤祐子師範。没頭こそが生きがい。没入こそが本懐。書道、ヨガを経て、タンゴを愛する情熱の師範。柔らかくて動じない受容力の編集ファンタジスタでもある。レコードプレイヤーを購入し、SP盤沼にダイブ中。
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コメント
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2025-09-09
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