飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。

ハイパーミュージアムといえば、東の角川武蔵野、西の近大ビブリオシアター。破学衆が本日22時の刻限目指し、プランニング稽古の猛追を尻目に、編工研スタッフは西に飛んだ。ハイパーミュージアムにふさわしい、ハイパーなプロモーション映像を作るためだ。
ディレクターコモリの野望を受け、ヨシムラ・ハシモトが汲み、地元スタッフとして加勢にあたるヨシハラ・フルヤ・ウメザワが、荷車を引きながら無人貸し切りのDONDENを駆け回る。
「キーブック、5冊あるはず」「いや、借りられてるわ」「ゴルゴ分厚いな」「吉村さん、『AKIRA』もない」「宇宙兄弟、どこ?」「これでMトピアは終わり?」「ドミトリーともきんす、あるはずやで」「逢沢りく、さっき見たんやけどどこいった」「あ、土田世紀の『俺節』はいいんだよ。この人は…」「これ読んだことある?」
撮影用にかき集めた100冊以上のマンガを、リストと照合しながらヨシムラが確認。本の山をまえにマンガ談義に花が咲く。いまからキトウがスチール撮影を始める。撮影は20時まで続く。
●近畿大学ビブリオシアター独自の本分類、近大INDEXとは?
https://act.kindai.ac.jp/kindai_index/
●「文学をマンガする」といえば、どんな本?
https://act.kindai.ac.jp/kindai_index/donden01/
▲お決まりのように黒尽くめの撮影スタッフ。インテリジェントトピアのまえでの密談。
▲「つぎ、マンガ漂流」「……劇画漂流ね」
読み間違いタイトルでもすぐに正解タイトルを挙げ、該当トピアを即答する熟練書店員のようなヨシムラ
▲棚へ本を取りに行くヨシムラの背中に「ひきだしにテラリウムも!」「あ、『地球へ』も!」と叫び、ヨシムラをこきつかってキーブックを仕分けするハシモト
▲ヨシハラは「マンガのスコア」連載中の「レジェンド50」の棚前にて作業中。公式HPのリストと突き合わせて、抜け漏れをチェック。無人のDONDENに、キーブックが静かに降り積もる。
▲松丸本舗を思わせる棚の文字は、ヨシムラの手書き。マンガの一節の抜書き。「ヨシムラさんにしては珍しく読める字ですね」(ハシモト談)
▲キトウの見つめるカメラの先には。これが数百冊分。
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
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コメント
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2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。
2025-08-14
戦争を語るのはたしかにムズイ。LEGEND50の作家では、水木しげる、松本零士、かわぐちかいじ、安彦良和などが戦争をガッツリ語った作品を描いていた。
しかしマンガならではのやり方で、意外な角度から戦争を語った作品がある。
いしいひさいち『鏡の国の戦争』
戦争マンガの最極北にして最高峰。しかもそれがギャグマンガなのである。いしいひさいち恐るべし。
2025-08-12
超大型巨人に変態したり、背中に千夜をしょってみたり、菩薩になってアルカイックスマイルを決めてみたり。
たくさんのあなたが一千万の涼風になって吹きわたる。お釈迦さまやプラトンや、世阿弥たちと肩組みながら。