宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。

ここだけの話、「イシス編集学校」に飛び込むには、相当の勇気が必要だった。だいたい「編集力」というのがわからない。仕事で、雑誌や単行本の編集もしていたので、今さら編集を教わるのものな、という気持ちも正直あった。
だが面白そうではあった。
どうするか。
ジャイアンは迷った末に、まずは体験だと「編集力チェック(無料)」をクリックした。2019年春のことである。
出された2題のお題は、簡単にトライできるもので、即座に回答を送ったのだが、師範代から返ってきた指南に素直に驚いた。思考のクセをズバッと見抜かれており、しかも「アタマの中では多彩な〈編集〉の〝方法〟を動員されているようですね。素晴らしいです!」と褒めてくれた。
一日中ニヤニヤは止まらず、ニヤニヤしっぱなしのまま、「[守]基本コース」の「申し込む」をポチッとしてしまった。
ジャイアンがイシスで暴れている(言い換えれば、イキイキと編集的日常を楽しんでいる)のは、元をたどれば、この時の編集力チェック指南にあったのである。
家族との会話も、昨日の夕食の献立も、仕事も、読書も、すべて「編集」であり、編集によって日々も思考も豊かになることを、きっとこの時、気づいたのだ。
編集の入り口となる、イシス編集学校の「編集力チェック」。これがこの春、大胆なリニューアルを敢行した。新しく登場したのが、「俺の編集力チェック(無料)」だ。
第1弾は、イシスのジャイアンこと、角山祥道師範代の「空き地 de 編集力チェック」だ。座右の銘は「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」。ジャイアンが「俺」と聞いて黙っていられるわけがない(正直にいうなら、あの時の恩返しをしたいという気持ちもある)。
角山版「俺の編集力チェック」では、あの「空き地」を舞台に、ジャイアンならではのお題を用意した。指南? 回答してくれれば、もちろんジャイアン角山から、とびっきりの指南をお戻しすることをお約束する。あなたの回答はジャイアンのもの、回答&指南の喜びを、共に分かち合おうではないか。
第1弾、というからには、当然、第2弾もある。
これからイシス編集学校のたくさんのユニークな師範代たちが、オレ流、ワタシ流のお題を引っさげ、「俺の編集力チェック(無料)」に登場する。期待されたし。
◎角山師範代の「空き地 de 編集力チェック」はこちらから(※無料)
https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama
角山祥道
編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama
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コメント
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2025-09-18
宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
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2025-09-16
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2025-09-09
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豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。