中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
公開されるエディスト記事は、毎月30本以上!そのなかからエディスト編集部メンバーが厳選した、もう一度読みたい注目の”今月の推しキジ” をお届けしています。
今回は、2025年1月に公開された記事の中から選ばれた記事をご紹介します。それでは、さっそく先月の推しキジ、発表~です!!
大河ドラマ「べらぼう」と並走する連載がはじまりました。大河ドラマをこよなく愛する多読アレゴリア「大河ばっか!」の相部礼子さんと宮前鉄也さんが毎週の見どころを、毎週せっせとお届けしてくれています。
その一ではシーンを、その二ではワールドモデルを、その三ではキャラクターを、といったように物語編集術としてドラマを見るにも、お二人が着目した見どころを読むとさらに物語の理解が進みます。
「べらぼう絢華帳」は毎週金曜あたりに公開されていきます。大河とあわせてご注目を! ─後藤 由加里

ー 応援ファンファーレでPick!
JUSTライターで、多読アレゴリア「千夜千冊パラダイス」でも大活躍の福井千裕さんが、松岡校長の誕生日である1月25日にひらかれた「花伝敢談儀」でのスクープを、記事として残してくださいました。
花伝敢談儀は、花伝所の放伝生(コース修了者)が、師範代へと向かう最初の節目であり、蝶が羽を出すために蛹状態の背に自ら切れ目を入れるような、静かですが劇的な瞬間です。
スクープというのは、単に、敢談儀では「放伝生」として参加された田中優子学長が、「師範代へなろう」という心の動きをとらえたということだけではありません。そうした心の動きが、花伝敢談儀のプログラムやその場の対話によってもたらされたことを、プロセスや写真を含めた表情ごと、形にしてくださっている点です。
まだまだ寒い日々はつづきますが、来季講座の開講に向けて、編集的自由へと羽ばたく師範代の方々の姿が目に浮かぶような、春を先取りするあたたかな記事でした。 ──上杉 公志
「わたし、迷っています。」田中優子学長、セイゴオ誕生日に驚きの告白
イシスに激震走る! 今期の花伝所には場違いな入伝生がいた。田中優子学長その人である。守・破・離・風韻講座を修了して、残すは花伝所のみということで花伝所を受講した田中優子学長。学長としての責務を優先したいと、師範代になる気は全くないと、周りにも宣言していた。ところが、である。花伝所の修了イベントの熱気に煽られたのか、「わたし、迷ってます」とその葛藤する心境を吐露しはじめたのだ。そこを見事に福井千裕ジャストライターがスクープした。その後、田中優子学長は迷いを断ち切って、師範代にエントリー。来期春からは田中優子師範代兼学長の教室が登場する。どんな教室名になるのか、乞うご期待である。─吉村 堅樹
4 チーム渦:角山さん’s 推しキジ! 
─ 内と外を繋いでPick!
スタートアップのためのちぐはぐな本棚 ―「STATION Ai」ヒントライブラリーのプランニング編集術
思うに「遊刊エディスト」は、外の世界との接続装置です。イシスという内と外をどう繋ぐか。この「問い」が弱いと内輪ネタに終わり、「問い」が立っていると記事の質は上がります。名古屋のスタートアップ企業の本棚選書を、イシスの中部支所・曼名伽組が担当したというレポート記事は、「イシスと外を繋ぐ」狙いが明確でした。活動自体が「イシスと外を繋ぐ」ものであり、レポート自体も、「選書の裏側を紹介」するという体で、そこに使われた方法を詳述します。まず伝えるべきトピックがあって、それをイシスの方法で語り直す。トピック×方法です。そうか、「遊刊エディスト」はこの基本に立ち返るべきなのだと、私はこの記事に教わりました。
── 角山 祥道
以上、2025年1月の記事から、エディスト編集部の”イチ推し” を厳選してお届けしました。みなさんのオシは、見つかりましたか?
次に選ばれるのは、あなたの記事かもしれない!
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エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
【田中優子の学長通信】No.12 『不確かな時代の「編集稽古」入門』予告
この表題は、もうじき刊行される本の題名です。この本には、25名もの「もと学衆さん」や師範代経験者たちが登場します。それだけの人たちに協力していただいてできた本です。もちろん、イシス編集学校のスタッフたちにも読んでもらい […]
田中優子の酒上夕書斎|第五夕『苦界浄土』石牟礼道子(2025年10月28日)
学長 田中優子が一冊の本をナビゲートするYouTube LIVE番組「酒上夕書斎(さけのうえのゆうしょさい)」。書物に囲まれた空間で、毎月月末火曜日の夕方に、大好きなワインを片手に自身の読書遍歴を交えながら […]
イシス編集学校で予定されている毎月の活動をご案内する短信「イシスDO-SAY(ドウ-セイ)」。 さて、11月は待望の「本の祭典」月間がやってきます。11月2日は福岡で、11月23日、24日は東京・豪徳寺で、 […]
イシス編集学校のアドバイザリー・ボード「ISIS co-mission」(イシス・コミッション)に名を連ねる9名のコミッション・メンバーたちが、いつどこで何をするのか、編集的活動、耳寄りニュースなど、予定されている動静を […]
【プレスリリース】本好き必見:松岡正剛の郷読&多読 2大ブックフェス開催!11月、東京と福岡で「本の祭典」——九州は田中優子トーク、東京は6万冊の本棚空間で古本市&ライブトークをイシス編集学校が初開催
本を読むだけでは終わらない、本の新たな可能性をひらく読書の祭典へ——。 イシス編集学校は、11月に福岡と東京で本好き必見の二大イベントを開催します。校長であり編集工学者の松岡正剛の読書術を活かした「郷読」「多読」の祭典で […]
コメント
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2025-10-29
中二病という言葉があるが、この前後数年間は、”生きづらい”タイプの人にとっては、本格的な試練が始まる時期だ。同時に、自分の中に眠る固有のセンサーが、いっきに拡張し、世界がキラキラと輝きを放ちはじめる時節でもある。阿部共実『月曜日の友達』は、そんなかけがえのない瞬間をとらえた一編。
2025-10-28
松を食べ荒らす上に有毒なので徹底的に嫌われているマツカレハ。実は主に古い葉を食べ、地表に落とす糞が木の栄養になっている。「人間」にとっての大害虫も「地球」という舞台の上では愛おしい働き者に他ならない。
2025-10-20
先人の見立て力にひれ伏すしかないと思って来た「墨流し」。戯れに、Chatさんに「蝶のスミナガシを別の見立てで改名するにはどんな名前がいいですか?」と尋ねてみて、瞬時に現れた名答に打ち拉がれております。