宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。

お待ちかね、編集工学研究所の社長・安藤昭子のコラム連載「連編記」の第三回をお届けに上がりました。
(社長コラム「連編記」は、「編集工学研究所Newsletter」で配信しています。Newsletterには、編集工学研究所のウェブサイトよりご登録いただけます。)
「連編記」では毎回、一文字の漢字を設定。この一文字から連想される風景を、編集工学研究所と時々刻々の話題を重ねて編んでいきます。
今回の漢字は、「連」。草を冠すれば蓮になり、その音には恋が香って、ぽつりぽつり心が滴れば漣(さざなみ)となって漣漣(れんれん)と涙を誘う…。そんな景色を秘めた一字につられて、完璧女子の安藤社長が、シーグラスのようなピュレグミのようなコロンとしたおさなごころを連れてきてくれました。
貝も、石も、歌も、本も、連なる道行きにこそ何かが訪れ、何かが宿る。そんな一編です。では、どうぞ。
(「連編記」配達人 山本春奈)
「連編記」vol.3 「連」:連なりに遊ぶ
└ 海辺の連想遊び └ 連なるという方法 └ 江戸の「連」のダイナミズム └ 本の連「ほんのれん」 編集工学研究所からのお知らせ:「ほんのれん」特集 └「ほんのれん」体験会、随時実施中 └ 企業で地域コミュニティで:「ほんのれん」導入事例 └ 聴いても読んでも、もっと楽しめる「ほんのれん」 |
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どうも、ふたたび配達人です。ここまで読んでくださった方だけに、こっそりと秘密話。
シーグラスでピュレグミな安藤社長、こちらの「ほんのれんラジオ」がちょっぴりお気に入りという噂です▷▷▷【ほんのれんラジオ】エピソード6-3.恋と愛は何が違う? 脳内の神経伝達物質が違うらしい! 科学と哲学で考える、好きと快楽のラビリンス。
(みなさま、編工研がお送りする第二のポッドキャストほんのれんラジオ、ご存知でしたでしょうか。「おつ千」の妹分です。実はワタクシ配達人も、いつも登場して時々しゃべっています。以後どうぞ、お見知り置きを…。)
こちらのエピソードの主題は、「恋はドーパミン、愛はセロトニン」。社長の海辺メモリーは、ドーパミン優位だったのかセロトニン優位だったのか、非常に気になるところです。
分析された方がいらっしゃいましたら、ぜひ闇夜に隠れて、配達人にお便りください。
安藤昭子
編集工学研究所 代表取締役社長
東京生まれ東京育ち。新卒で出版社に就職。書籍編集に従事するも、インターネット黎明期の気配に惹かれて夜ごとシステム部に入り浸る。javaを勉強し、Eラーニング・プログラムを開発。会社から編集者かエンジニアか選ぶよう言われ「どっちも」と言って叱られる。程なくして松岡正剛を知り、自分の関心が「情報を編集すること」にあったと知る。イシス編集学校に入門、守破離のコースを経て2010年に編集工学研究所に入社。2021年に代表取締役社長に就任。企業・学校・地域など、「編集工学」を多岐にわたる領域に実装・提供している。Hyper-Editing Platform[AIDA]プロデューサー、丸善雄松堂取締役。著作に『才能をひらく編集工学』、『探究型読書』。新芽、才能、兆し、出会いなど、なんであれ「芽吹き」に目がない。どこにでも自転車で行く。
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コメント
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2025-09-18
宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。
2025-09-16
「忌まわしさ」という文化的なベールの向こう側では、アーティスト顔負けの職人技をふるう蟲たちが、無垢なカーソルの訪れを待っていてくれる。
このゲホウグモには、別口の超能力もあるけれど、それはまたの機会に。
2025-09-09
空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。