フェチな花伝敢談儀 44[守]師範代へ

2019/09/18(水)21:37
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 2019年7月27日、花伝所最後のカリキュラムとなる花伝敢談儀が行われた。

 

 本楼の本棚劇場のド真ん中で、放伝生が編集術でフェチをお披露目。江野澤由美師範代(41[破])と林朝恵番匠(43[守])、吉村堅樹林頭らは師範代ロールについて思うことありったけを語った。

 

 師範代は教室に出入りするニュースをことごとく言語化する悉皆屋(しっかいや)だ。言挙(ことあげ)、言祝(ことほぎ)言技(ことわざ)、ともかく言如(ことごとく)。

 

 敢談儀とは、言葉でどこまで表現できるのかを追求する儀式だ。ヴィトゲンシュタインが喝破したように、言語の限界が思考の限界である。

 

 手が震え、声が嗄れようとも、20名の師範代認定者たちは編集的自己を目いっぱいに表象した。この秋、いよいよ44[守]の舞台に立つ。

  • 齋藤シゲノリ

    編集的先達:梶原一騎。編工研バイトがきっかけでイシスに出会う。レスリングマニアで、編集学校イベントでは必ずプロレスTシャツで登場。学衆が師範代を娶る逆イシス婚を寝技で決めた。妻は納富師範代。

コメント

1~3件/3件

堀江純一

2025-10-02

何の前触れもなく突如、虚空に出現する「月人」たち。その姿は涅槃来迎図を思わせるが、その振る舞いは破壊神そのもの。不定期に現れる、この”使徒襲来”に立ち向かうのは28体の宝石たち…。
『虫と歌』『25時のバカンス』などで目利きのマンガ読みたちをうならせた市川春子が王道バトルもの(?)を描いてみたら、とんでもないことになってしまった!
作者自らが手掛けたホログラム装丁があまりにも美しい。写真ではちょっとわかりにくいか。ぜひ現物を手に取ってほしい。
(市川春子『宝石の国』講談社)

川邊透

2025-09-30

♀を巡って壮絶バトルを繰り広げるオンブバッタの♂たち。♀のほうは淡々と、リングのマットに成りきっている。
日を追うごとに活気づく昆虫たちの秋季興行は、今この瞬間にも、あらゆる片隅で無数に決行されている。

若林牧子

2025-09-24

初恋はレモンの味と言われるが、パッションフルーツほど魅惑の芳香と酸味は他にはない(と思っている)。極上の恋の味かも。「情熱」的なフルーツだと思いきや、トケイソウの仲間なのに十字架を背負った果物なのだ。謎めきは果肉の構造にも味わいにも現れる。杏仁豆腐の素を果皮に流し込んで果肉をソース代わりに。激旨だ。