私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。

コロナの春、オンラインで大学の門をくぐったのは21世紀生まれの18歳だった。前代未聞を背負う学生たちは、イシス編集学校にも押し寄せる。
4月某日、学林局では緊急会議が開かれていた。近畿大学の学生受講が始まって4期目となる45[守]。過去最高となる183名の応募があったのだ。定員は40名。選抜には、論述課題が課せられることに決定。視聴課題は松岡正剛校長が出演した「オデッサの階段」。
合格者たちは、4月20日開講当日、Zoom会場に集結した。橋本英人参丞が発破をかける。
「合目的的な学びを超え、未知との出会いを目指してほしい」
激戦をくぐり抜けた彼らは、それを目指すだけの基礎体力をすでに備えているからだ。自分をお菓子に見立てての自己紹介では、全員が即座にチャット応答。
「ねばねばのみたらし団子」
「直進するパチパチ飴」
「すぐ溶けるカカオ75%チョコレート」
3人の近大番(川野貴志師範・山根尚子師範・梅澤奈央師範代)は、指南を忘れ、賞賛という名の飴ちゃんをばら撒く。
川野は太鼓判を押す。
「イシスで学ぶのは、40〜50代が多い。10代、20代の近大生諸君が、大人たちの度肝を抜くことは間違いない」。
かつて近大はこう宣言した。「固定概念を、ぶっ壊す」。
40名の選ばれし若者は、イシスの新しい歴史を作ろうとしている。
梅澤奈央
編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
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2025-07-03
私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。
2025-07-02
連想をひろげて、こちらのキャビアはどうだろう?その名も『フィンガーライム』という柑橘。別名『キャ
ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。
2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。