【多読アレゴリア:身体多面体茶論】地に足つけてスッピンでいこう!(イベントレポート編)

2025/02/21(金)08:00 img
img

 「身体の再編集を尽して、遊ぼう」
 身体はあらゆる地のもとで違った姿を見せている、目的であり、手段であり、モノであり、コトである。しかし、生まれたときから付きまとっている身体、我々はそれについてほとんど知らないのだ。

 当茶論では、身体を巡る様々な”身体編集”をイベントを通じて体験する。身体編集イベントの第一弾「ピラティスワークショップ」のイベントレポートが茶人のひとり、大石裕子から届いた。


 

 2025年1月13日(祝・月)、ヨガマット片手に向かった先は、都内某所の一室。多読アレゴリア「身体多面体茶論」のワークショップでピラティスを体験するためだ。

 12月からスタートした身体多面体茶論は「資本・美食・進化を身体で考える」がテーマ。どれも生きていく上で欠かせないものばかり。なのに特別教わることもなく成長し、今も情報に振り回され、心も身体も軸がブレブレ…。そんな私は、特に「お金って何だろう?」と思い、このクラブに入った。

 多読アレゴリアは、クラブごとのオンライン上での共読のほか、外部の専門家と連携し、テーマに沿ったイベントが開催される。本クラブでは、「まずは実体験から自分の身体を知ろう!」とT氏によりピラティスが用意された。T氏自身、長年ピラティスを経験し、身体への関心を深めてきたそうだ。筋トレではなく、ピラティス!

 この日は、13時に集合し、ピラティスを体験。場所をピラティスマシーンが置かれたプライベートスタジオに移し、最近主流の補助マシーンについての説明を受けた。その後、17時まで身体多面体茶論の初プチ汁講(オフ会)で濃密な時間を過ごした。

 

 

 

ホワイトボードに書き込みながらワークを行う
左・中央)鎖骨・肋骨・骨盤
右)頸椎(けいつい)・胸椎(きょうつい)・腰椎(ようつい)

 

 ピラティスの基本は「呼吸」と「背骨」。脊椎動物である我々は、ふだん背骨を気にしていない。つまり、脳が身体を忘れている状態。たとえば階段でつまづく時、自分では足が上がると想定して踏み込んでいる。
 ところが、実際はそれほど足が上がらず「あっ」となる。「以前はもっと足が上がったのにな~」とこぼす。これは、脳と身体が離れてしまって、言わばコントロール不能の状態。ピラティスは、骨の位置や動きを把握することで、脳が身体のコントロールを取り戻す練習といえる。

 

 

頸椎・胸椎・腰椎を一つずつ確認

 

 

 では、見えない背骨をどう意識するのか?じつは鼻先のちょうど真後ろの後頭部が、背骨の始まりにあたる。レッスンでは、胸式呼吸で肋骨回りに空洞をつくり、この背骨の関節一つひとつを意識的に動かしていく。縮んでいる関節を緩めるイメージだ。すると、レッスン後半には、足裏3点(親指、小指、かかと)が、地面をとらえている感覚へと変わっていた。つまり「地に足がついた」状態。いかに普段、足元フワフワで、地から浮いているかがよく分かる。背骨の位置が正しくなることで、重心がニュートラルに戻るのだ!

 クラブ内のお題「二足歩行のメリット」でK氏が回答した「真上へのジャンプ」に触れ、「ジャンプするなど二足歩行は、重力に逆らっている行為。ヒトは重力の影響を様々受けている」とT氏。

 

直立二足歩行が、どうやらヒト化への始まり

『生命誌とは何か』(中村桂子著)

 

 の一節が思い出された。

 

 そして、クラブを使い倒したいのに、なかなか投稿できないジレンマを抱える小心者の私は、プチ汁講で「もっと気軽に意見交換したい。構えてしまって投稿できない…」と話したところ、「化粧をしないと、外に出られないということね」とI氏。
「そうそう、化粧のしすぎなんですけど…そーいうことなんです!スッピンでもいいって言って欲しい」すかさず、「スッピンでいいよ!」とT氏。「わーい!」(なーんだ、気にしすぎていた…)。

 

 言いたい放題いってその場を去ったいま、大安心のもとこの記事を書いている。

 

「アレゴリア」は、多義性、置き換えの意。
共読=本を媒介に、共に楽しむ
多読=できるだけ、いっぱい

 

 身体多面体茶論は、「身体・食・お金」をテーマに、課題本やお題を手すりに、できるだけいっぱい色んな形や意味に置き換えて、共に読み合い楽しむ。

 

 ぜひ、本クラブへお越しください~。
 あらゆる可能性のお茶を、一服いかがですか?


文:大石裕子
アイキャッチ画像:身体多面体茶論×山内貴暉

 

 


 

【多読アレゴリア:身体多面体茶論】其儘身体尽し
https://edist.ne.jp/just/allegoria_shintai05/


多読アレゴリア2025春「身体多面体茶論」
【定員】20名
【申込】https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025haru
【開講期間】2025年3月3日(月)~2025年5月25日(日)
【申込締切】2025年2月24日(月)
【受講資格】どなたでも受講できます
【受講費】月額11,000円(税込)
 ※ クレジット払いのみ
 ※ 初月度分のみ購入時決済
 以後毎月26日に翌月受講料を自動課金
 例)2025春申し込みの場合
 購入時に2025年3月分を決済
 2025年3月26日に2025年4月分、以後継続
 ・2クラブ目以降は、半額でお申し込みいただけます。
 ・1クラブ申し込みされた方にはクーポンが発行されますので、
  そちらをご利用の上、2クラブ目以降をお申し込みください。
【お問合せ】allegoria@eel.co.jpまでご連絡ください

 

  • 身体多面体茶論

    一番近くて遠い"未知の身体"を動く・食べる・賭けるを通じて編集していく。「体は本であり、本は体である」ことを多面的に取り出していく実験的なサロン。