【感門みどころ】自宅からハイパー図書館に潜入!? /2日目近大コーナー

2020/09/19(土)22:30
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東の本楼、西の近大。
イシス学衆なら誰しも夢みる本の園は、ここ大阪にもそびえ立つ。

 

明日9月20日(日)、21日(祝)の2日間に渡って開催される20周年記念感門。今回は、東京・大阪・大分の3拠点が会場だ。

大阪会場に選ばれたのは、近畿大学アカデミックシアター。(https://act.kindai.ac.jp/

 

ここは、松岡正剛校長が監修を手がけ、幾人もの編集学校指導陣が泊りがけで選本・設営を行ったイシス度満点の図書館。学衆のあいだでは「大阪行ったら、まず近大」が合言葉だ。

明日からの感門之盟では、全国どこからでもイシスのハイパーミュージアムに潜入できるとして、期待度が高まっている。近大図書館は、卒門式および突破式でも垣間見できるが、全貌が現れるのは2日目午後だ。

 

 

19日(土)のリハーサルでは、通い慣れたスタッフもあらためて図書館をなめまわし、仕込まれた編集に圧倒されていた。

 

「うわー、ラベリング・トラベリングですねえ」
「徹底した《よもがせわほり》ですよ」
「この並び、離に似てる…」

 

はたしてどんな本が、どのように並んでいるのか?

この秘密は、2日目午後の番組「浪速のハイパープラン」「エディションDONDEN祭り」で明かされる。

 

 

コーナー司会は、イシスの至宝・川野貴志師範と、ナニワの建築ガール・山田細香師範代。

現役国語教師・川野は、古い漫画が棚にあるのを見つけては「ふつうの図書館じゃまずできませんね」とため息をつく。

建築に携わる山田は、キューブを連結させた特異な設計に声がうわずる。

目利きのナビと訪れる60分の図書館ツアー、お見逃しなく。

 

 

山田(右)はどんな本棚から登場するか?

閲覧席に泳ぐ、ソーシャルディスタンス確保用マグロ

  • 梅澤奈央

    編集的先達:平松洋子。ライティングよし、コミュニケーションよし、そして勇み足気味の突破力よし。イシスでも一二を争う負けん気の強さとしつこさで、講座のプロセスをメディア化するという開校以来20年手つかずだった難行を果たす。校長松岡正剛に「イシス初のジャーナリスト」と評された。
    イシス編集学校メルマガ「編集ウメ子」配信中。

コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-22

 小学校に入ってすぐにレゴを買ってもらい、ハマった。手持ちのブロックを色や形ごとに袋分けすることから始まり、形をイメージしながら袋に手を入れ、ガラガラかき回しながらパーツを選んで組み立てる。完成したら夕方4時からNHKで放送される世界各国の風景映像の前にかざし、クルクル方向を変えて眺めてから壊す。バラバラになった部品をまた分ける。この繰り返しが楽しくてたまらなかった。
 ブロックはグリッドが決まっているので繊細な表現をするのは難しい。だからイメージしたモノをまず略図化する必要がある。近くから遠くから眺めてみて、作りたい形のアウトラインを決める。これが上手くいかないと、「らしさ」は浮かび上がってこない。

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。

川邊透

2025-06-17

私たちを取り巻く世界、私たちが感じる世界を相対化し、ふんわふわな気持ちにさせてくれるエピソード、楽しく拝聴しました。

虫に因むお話がたくさん出てきましたね。
イモムシが蛹~蝶に変態する瀬戸際の心象とはどういうものなのか、確かに、気になってしようがありません。
チョウや蚊のように、指先で味を感じられるようになったとしたら、私たちのグルメ生活はいったいどんな衣替えをするのでしょう。

虫たちの「カラダセンサー」のあれこれが少しでも気になった方には、ロンドン大学教授(感覚・行動生態学)ラース・チットカ著『ハチは心をもっている』がオススメです。
(カモノハシが圧力場、電場のようなものを感じているというお話がありましたが、)身近なハチたちが、あのコンパクトな体の中に隠し持っている、電場、地場、偏光等々を感じ取るしくみについて、科学的検証の苦労話などにもニンマリしつつ、遠く深く知ることができます。
で、タイトルが示すように、読み進むうちに、ハチにまつわるトンデモ話は感覚ワールド界隈に留まらず、私たちの「心」を相対化し、「意識」を優しく包み込んで無重力宇宙に置き去りにしてしまいます。
ぜひ、めくるめく昆虫沼の一端を覗き見してみてください。

おかわり旬感本
(6)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(著)今西康子(訳)みすず書房 2025