東京23区内でますます賑わう「知祭り」が、いよいよ武蔵野の地に進出! ジュンク堂書店吉祥寺店では、7月2日(金)から31日(土)まで千夜千冊エディションフェアを開催しています。
急遽規模を拡大! 厳選の120冊が話題書コーナーに登場
当初は棚一段で予定していたエディションフェアですが、川島秀元店長とフェア担当の大滝ひろみさん(人文書担当)のはからいで、「三段+平台」の話題書コーナーで展開できることになりました。
大滝さんによると「松岡正剛さんの書籍は人気があります。春の新刊『情報の歴史21』も大型本でありながら、入荷分がすぐに売り切れ、追加発注をしました」とのこと。
規模拡大を受け選書数も増加。千夜千冊エディション20冊に加え、関連本を85タイトル、『17歳のための世界と日本の見方』『情報の歴史21』『知の編集術』などの松岡校長著作を13タイトルと、約120タイトルを厳選しました。
吉祥寺店では歴史書や専門書のような分厚い本がよく手に取られているとのことで、書店の売れ筋も意識した選本となっています。
吉祥寺は新宿、渋谷という東京の2大ターミナルから電車で約15分という好アクセスのエリア。太宰治、井伏鱒二、与謝野晶子などの文豪たちのゆかりがある地です。
吉祥寺駅から北へ徒歩数分でショッピングセンターコピス吉祥寺(A館・B館)に到着。ジュンク堂吉祥寺店はB館の6・7階にあります。
文庫や新書、雑誌やコミックが並ぶ6階に対して、7階はビジネス、人文、芸術、医学といった「専門書」が集っています。「知祭り」の会場は、7階会計レジ横の「新刊話題書」コーナーです。
エディション20冊を「世界”知”図」に見立てた特設本棚
「千夜千冊エディションフェア」本棚の概観。中央の千夜千冊エディションを中心に、その両隣の棚と平台には「歴史」「編集術」「日本」「読書」などにカテゴライズされた関連本や校長書籍が配置されています。
今回のフェアにあたり用意した棚構成案。「並べてみて入り切らなかった」といったことのないように、棚や本のサイズを実際に計測しつつ作成。
本棚中央に並ぶ20冊のエディションとPOP。『本から本へ』の横の棚には「本」や「読書」の本が、『編集力』の横には「編集工学」関連本が配置されるなど、この20冊の配置自体が本棚全体の縮図のような、「世界”知”図」仕立てになっています。
本に見立てた千夜千冊エディションの解説。ウェブ版千夜千冊へのQRコードも。いざ、世界知図を手に、知の冒険へ!
左上の本棚「編集力」コーナーのアップ。黒板テープが貼られた本棚のヘリにはカテゴリーやメッセージが。対応するエディションのがわかるようにミニ書影も。
同「編集力」コーナー。「『日本という方法』と『編集という技法』。どちらも全部あげたい」の文字どおり、編集力や日本に関する松岡校長著書が並んでいます。
本棚右上の「歴史」コーナー。松岡校長の『17歳のための世界と日本の見方』が『銃・病原菌・鉄』から『戦争論』までをつなげるキーブックとして配置されています。
右側中央の「思想」棚。リベラル・アーツの必読書を東西ミメロギアで表現。
『華氏451度』の奥には「本は弾が込められた銃だ」というレイ・ブラッドベリ本人の言葉が撃ち込まれています。
平台の様子。写真上が『理科の教室』『情報生命』『宇宙と素粒子』、写真下は『サブカルズ』のキーブックが平積みされる中、POPやミニ書影のフラッグが立っています。
吉祥寺店おすすめの「四六判宣言」フェア&本棚
「知祭り」フェアの準備をご一緒にすすめてくださった大滝さん。「学生の頃から工作舎の装幀やデザインが好きで、今回のフェアで松岡さんがその設立者であると知り、嬉しい驚きでした」という大滝さんのおすすめエディションは『本から本へ』。
大滝さんは、エディションフェアと時を同じくして「四六判宣言(※)」フェアも担当されていました(写真参照)。「内容はもちろん、文庫や新書にはない装幀のバリエーションも魅力のおすすめのフェアです」(大滝さん)。場所は6階、開催期間は7月31日(土)まで。ぜひ足をお運びください!
※四六判:現在流通している単行本の標準的なサイズの呼称のひとつ。吉祥寺店の「四六判宣言」フェアでは「文庫のように大量生産できないが、読みつがれるべき基本図書やロングセラー」が約100冊取り揃えられています。
こちらは7階「日本思想現代」にある松岡著書コーナー。『情報の歴史21』(写真上)をはじめ、20冊近い単行本がありました(写真中・下)。文庫や新書は6階へどうぞ。
「吉祥寺」や「武蔵野」とったトポスに注目した本棚づくりも吉祥寺店ならではの特徴の一つ。まず、6階のランキング本の一角には「吉祥寺」特集コーナーがありました(写真上)。7階の奥には「多摩・武蔵野」の本がズラリ(写真中央)。「武蔵野」つながりで、松岡正剛が「館長」をつとめる角川武蔵野ミュージアム特集の『武蔵野樹林』を発見(写真下)。
ツールの一工夫が本棚を面白くさせる
本棚メッセージを一手に引き受けたのは編集工学研究所の吉村堅樹林頭。黒板テープを貼った棚の仕切りに直接書き込むのが「松丸本舗式」。
メッセージに飾りつけをする若林牧子師範。「丁寧で器用」な取り組みに吉村林頭も絶賛。
千夜千冊の解説をつくる後田彩乃師範代。棚構成案や当日のツール類の準備を担当した、吉祥寺フェアの中心人物の一人。フェアのために10種類以上のツールを購入。
POPを配置をする上杉公志師範代(奥)。
本棚づくりを担当した若林(左)、後田(中央)、上杉(右)(撮影:吉村)。21冊目のエディション『資本主義問題』の発売にあわせて、7月16日(金)午後には本棚のプチリニューアルも予定しています。
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千夜千冊エディション20冊突破記念フェア開催中!
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上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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