広島といえば、カープに、お好み焼きに、厳島。babymetalの中元すず香? いやいや、未来への「問いマップ」やけん!
EEL野村社長の出身地であり、2013年には、元陸上競技選手・為末大さんを2日間合宿のゲスト講師にお招きし、企業塾ハイパーコーポレートユニバーシティ(現[AIDA])としては異例の!? ビジネスマン30名が身体を存分に動かし、脳と心と体のあいだを問いなおした(牡蠣も食べつくした)場として、EELにゆかりある広島県。2021年10月から、広島の未来の「問い」を編集するプロジェクトが動いている。仕掛け人は、もちろん野村社長と、BOOKWARE隊長で映像ディレクターとして感門エンディング映像を即日編集し続けている小森康仁である。
「市民の方と一緒になって、これからの社会を考え・発信する場を持ちたい」。今回は広島市「イノベーション・ハブ・ひろしまCamps」の運営者の方からのご相談でスタートし、Campsと東広島市の「東広島イノベーションラボ ミライノ+」の2拠点合同での相互編集プロジェクトとなった。ツールは「本」、ルールは「問いを相互に触発すること」においた。約4カ月にわたって市民参加型で「問いを創造・発信する」対話がおこなわれた。
実は、前回ご紹介した「Co-Edit Shelf」で開発中の「共読プログラム」を一部、実践した。4名のチームになって、本を”問いと対話のための思考ツール”にして用いる。1名1冊ずつの本を、読前・読中・読後で著者のブラウザーを借りて読みすすめ、キーワードとホットワードをたくさん抱えて、一人ひとりの新たな問いを言葉にする。対話ごとのテーマと選書例は、下画像をご覧なられたい。参加者それぞれのものの見方が「地と図」ごと明らかになることで、メンバー同士の関係も深まっていった。
これまで出た問いは「未来をつなぐ10の問い」のマップに仮置きされた(冒頭アイキャッチ画像)。小ささと弱さ、アジールのあり方、カープマインドに代表される広島マインド、とは一体何か? 問いから問いの連鎖が生まれた。
この春、2022年度の本格始動に向けてキックオフがあった。この「問いマップ」と導入予定の「Co-Edit Shelf」とともに、世代を超えて「問いを編集するハブ」が広島に、そして全国に広がっていく?
[編工研界隈の動向を届ける橋本参丞のEEL便]
//つづく//
橋本英人
函館の漁師の子どもとは思えない甘いマスクの持ち主。師範代時代の教室名「天然ドリーム」は橋本のタフな天然さとチャーミングな鈍感力を象徴している。編集工学研究所主任研究員。イシス編集学校参丞。
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