私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。

『情報の歴史21』を手に取った人ならば、誰でも一度は願ったことがあるはずだ。「検索機能が、欲しい!」ーーそんな万人の夢を叶えるべく、勇猛果敢な贈与軍団が立ち上がった。
発端は2021年の秋。久々に結集した『情報の歴史21』編集部の打ち合わせで、吉村編集長が口火を切った。「電子化、やっぱりしたいよなぁ。検索できたらいいもんなぁ」。しかし大問題が立ちはだかる。『情報の歴史21』は、1995年までの情報を元祖『情報の歴史』(1996年発行)から拝借している。つまり、7000万年前から1995年までは、個別歴象(『情歴』に記載されている歴史的事象)の電子データがないのだ。あるのは、整然とレイアウトされた完成ページのコピーのみ。
『情報の歴史21』電子版に検索機能を加えるためには、ひとつひとつの歴象をテキストデータとして入力する必要がある。7000万年前から1995年までの歴象を、ひとつずつ! そんなことは到底不可能だろうと、誰も言わないところがイシス編集学校であり、編集工学研究所。
「やってみようか」を号令に、颯爽と動いたのは21世紀の女かとめぐこと、加藤めぐみ師範。膨大な歴象を入力して活用可能な情報体へと整備するインフラを、瞬く間にGoogleスプレッドシート上に打ち立てた。
『情報の歴史21』はどのページにも「歴象」がびっしり敷き詰められている。
続いて白羽の矢が立ったのは、圧倒的おもてなし力に定評のある原田祥子蔵出し隊長。広大なイシスネットワークを駆使して、即座に「情歴PDF化チーム」の先発部隊をまとめあげた。原田祥子、稲田早苗、大島雅人、田原一矢、藤田小百合、若林信克という6名の勇者たちが先発隊となり、めくるめく情歴写経作業の土台をつくった。
そして2022年の春、「情歴PDF化チーム」は「情歴電書団」と改名し、新たに20余名の新団員を迎え入れた。目指すは、2022年秋の『情報の歴史21』電子版リリース。週末は返上、ゴールデンウィークも返上、全ては未来の読者に『情報の歴史21』電子版を贈り届けるため。デジタル世界に「情報の歴史」を刻み込むアツい夏が、幕を開ける。
第二期メンバーを迎え、改めてキックオフした情歴電書団。応援よろしくお願いします!!!
山本春奈
編集的先達:レオ・レオーニ。舌足らずな清潔派にして、万能の編集ガール。定評ある卓抜な要約力と観察力、語学力だけではなく、好奇心溢れる眼で小動物のごとくフロアで機敏な動きも見せる。趣味は温泉採掘とパクチーベランダ菜園。愛称は「はるにゃん」。
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コメント
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2025-07-03
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2025-07-02
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ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。
2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。