発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

イシスに半年ぶりの祭りがやってくるーー。半年の編集稽古を寿ぐ第79回感門之盟の開催まで2日を切った。
2022年9月8日夜、東京豪徳寺の本楼(ほんろう)で、感門のリハーサルが進行中だ。今期の感門之盟のテーマは「イシス題バシティ」。編集稽古のキモとなる「お題」と、十人十色で多種多様な学衆や回答を象徴する「ダイバーシティ」を一種合成した、イシスならではのネーミング編集である。
今日のリハーサルでは、感門之盟初日に感門を寿ぐ当期指導陣と、ビデオやZoomで本楼と学衆をつなぐ黒膜衆が本楼に集った。
リハーサルの一コマ。ピンクパンツの衣笠純子が進行全体を統括し、間髪を入れずにディレクションを入れる。
スイッチング、Zoom、モニターを担当するテクニカルスタッフの黒膜衆(くろまくしゅう)。本楼とZoomのあいだをリアルタイムで編集していく。
松岡校長もリハーサルに同席。自らマイクをとり、コーナーごとにディレクションを入れていた。
「校長メッセージ」のリハをする松岡校長。入念なリハーサルを誰よりも欠かさないのが松岡校長である。
感門初日の司会をつとめる鈴木亮太[守]師範と尾島可奈子[守]師範。二人のリハーサルは終電ギリギリまでつづいた。
会場となる本楼には、ガチャガチャを擬いた題字に、イシスのお題を網羅した「Edit Root Map」も飾られている。デザインはどちらも編集工学研究所の穂積晴明が手がけた。
編集工学研究所の「玄関」にあたる「井寸房(せいすんぼう)」。向かって右手にメイン会場となる本楼がある。今回の感門之盟ではこの井寸房が何度か登場する。
明日は感門之盟2日目のリハーサルが開催予定である。
追伸:リハーサルが終了後も、黒膜衆によるカメラや音響のテストが真夜中過ぎまでつづいた。
【第79回感門之盟関連記事】
【第79回感門之盟予告 新たな価値を創造する―P-1グランプリの挑戦】
上杉公志
編集的先達:パウル・ヒンデミット。前衛音楽の作編曲家で、感門のBGMも手がける。誠実が服をきたような人柄でMr.Honestyと呼ばれる。イシスを代表する細マッチョでトライアスロン出場を目指す。エディスト編集部メンバー。
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コメント
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2025-07-01
発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。
2025-06-30
エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。
2025-06-28
ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。