放送研究家、ラジオディレクター、落語ディレクターと様々な顔を持つ川崎隆章が2月3日、長崎・NBCラジオの朝の人気ラジオ番組『あさかラ!』に出演、“デーブ川崎”旋風を巻き起こした。(TOP画像=村山アナと初対面を果たしたのは2018年冬。NHKスタッフ対象に地域放送のあり方について公開対談した)
活動拠点を東京に置く川崎は、イシス編集学校2期「直立猿人教室」師範代、5、6期の師範として活躍した創成期のヘビー級エディストである。幼い頃に北九州市で暮らしていた由縁もあって九州には常にアンテナをはっており、九州支所「九天玄氣組」の一員としても関東から見た九州の情報を提供し続けている。なかでもNBC長崎放送の『あさかラ!』に対しては尋常ならざる敬意と熱意を注ぐ。放送研究家としてだけでなく、1リスナーとして番組にも参加、たびたび番組でデーブ川崎のメッセージが採り上げられるので、番組ではすでにヘビーリスナーとしてその名は知れ渡っていた。
「radikoプレミアム」でアクセスすれば、全国のローカル番組がどこでも聴けるようになった。とはいえ東京にいて、なぜそこまで長崎なのか。どうやら村山仁志アナウンサーにぞっこん惚れているのが、その理由らしい。村山アナは昨年、優秀な日本の放送番組や個人を顕彰するギャラクシー賞ラジオ部門(DJパーソナリティ賞)を受賞するなど、放送業界でも一目置かれている存在だ。何気ない話題からの展開力、フリートーク力、なにより聞き惚れてしまう美声にその魅力がある。小説家としても活躍しており、ラジオ局で働くスタッフの奮闘を描いた『午前0時のラジオ局』は代表作だ。多才な村山アナに対する川崎の惚れっぷりは凄まじく、番組への投稿だけでなく、facebookなどのSNSでも村山アナの話題で埋め尽くされるほどである。
そのデーブ川崎が、いよいよ長崎に乗り込んだ。名目は長崎ランタンフェスティバル見学だが、せっかく長崎に来るのならと『あさかラ!』から声がかかったのだ。節分を迎えた長崎の朝に、デーブ川崎のトークは炸裂した。
東京にいながら長崎の放送にやたら詳しい川崎だが、もちろん長崎だけではない。国内はもとより世界中の放送局を調べ尽くしているのだから、番組で時代の変遷も辿れるし、各局の比較もできる。観察眼は細部にわたり、放送開始と終了を知らせるアナウンスのクオリティの高い局はどこかとか、筋肉をムキムキ見せながら天気予報をする熊本の予報士が台風報道の際にスーツ姿で登場するのは、その深刻さを伝えるのが狙いであるとか、次から次に飛び出すデーブ川崎のマニアックなネタと分析力に、村山アナとパーソナリティ高月晶子は感心しっぱなしだった。番組ディレクターからも「川崎さんの話がおもしろいので、音楽をカットしてこのままトークを続けます」と当初の予定を変更したほど。リスナーからも「福の神、降臨!」と歓迎の投稿が続々届く。
長崎ランタンフェスティバルでは長崎名物の油菓子「ハトシ」をたらふく堪能、稲佐山の夜景もチャンポンも満喫した川崎、次は長崎くんちを狙っての長崎入りを企てている。東京と長崎、ある意味、遠距離恋愛といえる。次回は長崎の放つフェロモンについて、デーブ川崎の審美眼で熱く語ってほしいものだ。もちろん長崎の電波に乗せて。
『あさかラ!』NBC長崎放送(月~金09:00-09:50)
https://www.nbc-nagasaki.co.jp/radio/asakara/
番組終了後のオマケ動画(NBCラジオ公式 facebook)
村山アナ、高月さん、デーブ川崎のフリートークを視聴できる。
https://www.facebook.com/dave.kawasaki/posts/2692940734126317
中野由紀昌
編集的先達:石牟礼道子。侠気と九州愛あふれる九天玄氣組組長。組員の信頼は厚く、イシスで最も活気ある支所をつくった。個人事務所として黒ひょうたんがシンボルの「瓢箪座」を設立し、九州遊学を続ける。
11/24に能勢伊勢雄、川崎隆章登場!!【字像舎刊行イベント】
『ユリイカ』特集・松岡正剛(2024年11月号)に寄稿した一人に能勢伊勢雄がいる。岡山で50年、ライブハウスPEPPERLANDを運営しながら、毎月欠かさず「岡山遊会」を続けているハイパー・エディターである。1978年 […]
ISIS FESTAスペシャル10/23(水)開催!藤枝 守×今福龍太『孤高〈マーヴェリック〉の響き』刊行記念対談
字像舎の新刊『いまこそ聴きたい孤高〈マーヴェリック〉の響き~僕が出会ったアメリカ実験作曲家たち』の刊行を記念して、10月23日にISIS FESTA イベントを開催します。 著者は、植物の電位変化データをメロディック […]
イシス編集学校に入門した2000年6月、EditCafeに届いた初めての投稿は「私が校長の松岡正剛です」でした。松岡正剛という人を知らずに入門したので「ふうん、この人が校長か」とさらっと受け止める程度でした。 初めて […]
セイゴオ大絶賛!九天玄氣マガジン『龍』デジタルブック 公開へ
「大義名分は年始挨拶だけど、実態は校長松岡正剛への恋文? それとも直訴状!?」とほくそ笑みながら企画から制作まですべての指揮をとるのは、九州支所「九天玄氣組」組長の中野由紀昌である。九天の年賀作品は、発足した2006年 […]
鹿児島には一風変わったヤツがいる。 男の名は、小川景一。アートディレクター、デザイナー、絵師、唐通事、庭師(修行中)…幾つもの顔を持つ彼は、イシス編集学校九州支所・九天玄氣組の仲間だが、じつは組員とはち […]