自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
4月に入り、フレッシュな服装を見る機会が増えました。各地で入社式や入学式が開催されていますね。コロナウイルスの影響も遠のき、対面で実施することが多くなったようです。
新年の始まりと同じく、年度始まりでも一年間の計画を立てる機会があります。2024年度の読書スケジュールも4月中に決めておくのが吉。昨年度までに購入して本棚に置いた積読本をカジュアルに読み進めたいところ。しかしながら、予定通りに書物を読めていない事態になった覚えはないでしょうか。
たくさん買った本を机に向かいながら読み解いて読書筋肉を動かしたいあなたには、イシス編集学校の共読onlineへ参加してほしいですね。Zoomを使ったワークショップを通じて1冊の書物をたったの60分間で読む「目次読書法」が伝授され、濃密な読書を実践できるでしょう。
イシス編集学校を始めて知った方でも参加可能です。編集学校の基本コース[守]を修め、次の52期[破]の応用コース(4月7日締切)へと進む方にもオススメしたい。編集の型を使った読書体験を通じて、応用コースの文体編集術に登場する課題本を攻めるように読むことができます(注:目次がほとんどない物語本は除きます)。
次回の開催日は4月16日、19時30分スタートです。今回のナビゲーターは過去2回と同じく、編集学校における方法読書の伝道師「冊師」を務める重廣竜之となります。
多読ジムseason16秋から【スタジオ∵ファジー】を受け持ちつつ、スタジオの受講者「読衆」からの回答に登場する未知の書物との出会いを楽しみながら、読書トレーニングのプロセスを読み取ってコメントを手渡します。書物中に含まれている情報と情報の「あいだ」のイメージを関係づけて組み合わせることでアナロジーたっぷりな見方を柔軟に取り出すことが得意です。
さらに、著者が強調するキーワード群や、読衆が選んだキーセンテンスから立体的に情報を集め、引き合わせながら潤い豊かなコメントを手渡しています。書物を通じたトレーニングを進めながら【スタジオ∵ファジー】における読書を通じた仮説の創発が生まれているもよう。
ワークショップでは60分プラス15分のロスタイムで重廣のナビゲーションによる参加者全体の振り返りが行われる予定。新しい見方を共有することで20冊分読んだかのような気分となり、もっとたくさんの本と交際したくなります。
読中感覚が不調の場合の処方箋も質問できるお得な時間を過ごせます。共読onlineでの方法読書に興味をもったみなさまのご参加をお待ちしていますね。
■日時:2024年4月16日(火)19:30-20:30 集合 19:15
■費用:1000円(税抜)
■会場:ZOOM開催 ※お申込み後にご案内いたします。
■人数:30名様まで
■対象:どなたでもご参加いただけます。
■ナビゲーター:イシス編集学校 師範代・重廣竜之
■内容:一冊の新書や文庫を持ち込み、ワークショップ形式で方法的な読書を体験いただきます。
■締切:4月15日(月)15:00
■お申し込みはこちらから:https://shop.eel.co.jp/products/detail/701
畑本ヒロノブ
編集的先達:エドワード・ワディ・サイード。あらゆるイシスのイベントやブックフェアに出張先からも現れる次世代編集ロボ畑本。モンスターになりたい、博覧強記になりたいと公言して、自らの編集機械のメンテナンスに日々余念がない。電機業界から建設業界へ転身した土木系エンジニア。
11/24(月)14時〜16時:ぷよぷよ創造主の思考にイシス病理医がメスを入れる!【別典祭】
本の市場、本の劇場、本の祭典、開幕! 豪徳寺・ISIS館本楼にて11月23日、24日、本の風が起こる<別典祭>(べってんさい)。 松岡正剛、曰く「本は歴史であって盗賊だ。本は友人で、宿敵で、恋人である。本は逆上にも共感に […]
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「せっかくの遠出だから、角川武蔵野ミュージアムに行ってみよう」 イシス編集学校の55期基本コース[守]の最後のお祭り的なイベント・第89回感門之盟が9月20日(土)に行われていました。私が師範代を務める「つきもの三昧教 […]
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「神話が足りない」 5月も終盤へと向かい、6月の梅雨の時期に入ろうとしていますね。日本国際博覧会協会(万博協会)が大阪・関西万博の5月23日の一般来場者数(速報値)が約13万9千人だったと発表しました。開幕日の約12万 […]
コメント
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2025-11-18
自ら編み上げた携帯巣の中で暮らすツマグロフトメイガの幼虫。時おり顔を覗かせてはコナラの葉を齧る。共に学び合う同志もなく、拠り所となる編み図もなく、己の排泄物のみを材料にして小さな虫の一生を紡いでいく。
2025-11-13
夜行列車に乗り込んだ一人のハードボイルド風の男。この男は、今しがた買い込んだ400円の幕の内弁当をどのような順序で食べるべきかで悩んでいる。失敗は許されない!これは持てる知力の全てをかけた総力戦なのだ!!
泉昌之のデビュー短篇「夜行」(初出1981年「ガロ」)は、ふだん私たちが経験している些末なこだわりを拡大して見せて笑いを取った。のちにこれが「グルメマンガ」の一変種である「食通マンガ」という巨大ジャンルを形成することになるとは誰も知らない。
(※大ヒットした「孤独のグルメ」の原作者は「泉昌之」コンビの一人、久住昌之)
2025-11-11
木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。