空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。

イシス編集学校の「輪読座」をご存知ですか。学校説明会やエディットツアーでもほとんど説明されない隠しダンジョン。そこでは輪読師・高橋秀元(たかはししゅうげん)という超強力なボスキャラが待ち受けています。ふだんはバジラと呼ばれ、恐るべき才能(妖力?)の持ち主です。なにせあの松岡正剛と共に工作舎を立ち上げ、オブジェマガジン『遊』を世に送り出してきたコアメンバーの一人であり、松岡をして「学者10人力」といわしめた博覧強記の編集者ですから。
ボスキャラといっても、バジラを倒す必要はありません。むしろバジラを仲間に取り込み、難読といわれる日本の古典に挑むのがこの講座の醍醐味。10/27(日)にスタートする輪読座の最新テーマはこちら!
『古事記』『日本書紀』のあわせ読み
ー謎の4世紀~6世紀を解読し、「日本文明」の起源に迫るー
『古事記』も『日本書紀』も名前は知っているけれど読んだことがないという方、意外と多いのではないでしょうか。せっかくならこのふたつを一緒に読んでみようというわけです。心配ご無用、バジラとグルになるのですから怖いものはありません。
詳細・お申込⇒こちらをご覧ください
★講座スタート後でもお申込みOK!見逃した回は記録映像でキャッチアップいただけます
■輪読座ははじめてという方へ
講座は毎月最終日曜日の13時にスタートします。月に1度、全6回の講座で、どなたでも受講可能。予習や前提知識は一切不要です。なぜなら「予習の多くが先行する意見・定義の再認であって、自由な発想をさまたげる」から。そのかわり、図象(ずしょう)と呼ばれるバジラお手製の“概念曼荼羅”を使って、毎回講座のはじめに解説があります。その後、受講者全員で順番に声に出して読む「輪読」をしていきます。このとき、読み間違い、読めない文字の飛ばし読み、たどたどしい読み方でも問題なし。古典ですから詰まることもしょっちゅうですが、人が読むのを聞き、自分が読んでいるうちにだんだんとコツが掴めてきます。なにより他の受講者と一緒に「音読する」という体験は格別です。
■以前『古事記』『日本書紀』のあわせ読みを受けられた方へ
実は2012年にも一度『古事記』『日本書紀』のあわせ読みをしました。今年は輪読する箇所もテーマも大きく変わりますので、当時受講された方もお愉しみいただけます。前回は上つ巻神代を中心に輪読しましたが、今回は「倭の五王」の時代、応神・仁徳から雄略の間を読み、「日本文明の自立」の謎に迫ります。
■『三国史記』で+1の輪読体験も
さらに今回は日本古典の枠を超えて『三国史記』も読んでみたいというバジラ。輪読師バジラの野望がこちらです:
「この時期、韓半島は高句麗、馬韓(百済)・辰韓(新羅)・弁韓(任那)の自立期であって、その神話、自立の過程が記されているのが『三国史記』です。しかし、『三国史記』は朝鮮の自立を拒否した近代日本に無視されてきました。『三国史記』は【日本文明の自立】と深く関係し、現在の韓国では必読書です。今回の輪読座では、『古事記』『日本書紀』とともに、『三国史記』を併読することによって、より鮮明に【日本文明】の起源に迫っていきます」
いかがでしょうか。この冬は、バジラとともに難読古典の二股ならぬ「三股」をぬくぬくとお愉しみください。
●日時 全日程 13:00〜18:00
2024年10月27日(日)
2024年11月24日(日)
2024年12月22日(日)
2025年1月26日(日)
2025年2月23日(日)
2025年3月30日(日)
●受講資格 どなたでも、お申し込みいただけます。
●受講料
◎リアル参加◎6回分 55,000円(税込)
◎リモート参加◎6回分 33,000円(税込)
★リアル/リモートともに全6回の記録映像が共有されますので
急な欠席でもキャッチアップいただけます
●詳細・お申込はこちら
★講座スタート後でもお申込みOK!見逃した回は記録映像でお愉しみください。
福井千裕
編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。
【参加者募集】とっておきのお茶×読書×編集体験!9/13「本楼共茶会」コールドブリューベリーモヒート茶篇
9月13日(土)、松岡正剛プロデュースのブックサロンスペース「本楼」にて、お茶×読書×編集で参加者のみなさまを意外な世界へお連れする「本楼共茶会」(ほんろうともちゃかい)を開催します。7度目となる今回は「コールドブリュー […]
本楼の躙り口近くに松岡正剛校長の提灯が下がっている。チェ・ゲバラを擬いたものだ。ゲリラは毎日が未知の連続。何が起こるか分からない。だからこそ「常に編集を起こしている」存在とも言える。松岡校長が20世紀最後に記した千夜千冊 […]
さあ、お待たせしました!感門之盟のクライマックス「冠界式」のお時間です。新師範代たちの教室名がついに明かされます。発表の瞬間、どんなリアクションをするのか。どうぞお楽しみください!! 家村吏慧子 師範代 ハ […]
読書のキッカケは突然だ。ネットや書店で見て、誰かに薦められて、あるいは「師範選書」を知って。 イシス花伝所で2期以上指導を担った者へ贈られる師範選書。今季はこの一冊が贈られた。 『アナーキスト […]
松岡校長が残した「花伝」の書は126通り。生前、花伝所の師範に贈る「花伝扇」に書かれた数だ。相手を思いながらとった筆は、ひとつひとつ違う書を生んだ。「今後はたくさんの【花】と【伝】の文字を組み合せて、扇を渡していきなさい […]
コメント
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2025-09-09
空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。
2025-09-04
「どろろ」や「リボンの騎士」など、ジェンダーを越境するテーマを好んで描いてきた手塚治虫が、ド直球で挑んだのが「MW(ムウ)」という作品。妖艶な美青年が悪逆の限りを尽くすピカレスクロマン。このときの手塚先生は完全にどうかしていて、リミッターの外れたどす黒い展開に、こちらの頭もクラクラしてきます。
2025-09-02
百合の葉にぬらぬらした不審物がくっついていたら見過ごすべからず。
ヒトが繋げた植物のその先を、人知れずこっそり繋げ足している小さな命。その正体は、自らの排泄物を背負って育つユリクビナガハムシの幼虫です。