巣の入口に集結して、何やら相談中のニホンミツバチたち。言葉はなくても、ダンスや触れ合いやそれに基づく現場探索の積み重ねによって、短時間で最良の意思決定に辿り着く。人間はどこで間違ってしまったのだろう。
イシス編集学校で世界読書奥義伝[離]まで了えた4名(ニレヨーコ、おじー、はるにゃ、ウメコ)がお送りするほんのれんラジオ。
ほんのれんvol.27は、 “「正しさ」ってどこまで正しい?間違えられない社会を超えて”。シリーズ3本目のエピソードです。
「記録された事実」と「個人にとっての真実」って違う?SF界の星テッド・チャン『息吹』が描く、記憶に検索エンジンをインストールする未来。どう思う?
▼お品書き
「記憶違い」してたことある?/はるにゃ家の「お茶碗事件」/自分は誤らないという思い込み/ついにきましたテッド・チャン『息吹』/因縁ありの本/「物語」をどう読むか/「世界設定」自体がもつ意味/「偽りのない事実、偽りのない気持ち」/ここから先ネタバレ注意!/ライフログをとる近未来/未来のプラットフォーマー「リメン」/無文字社会に文字が侵入/書いてあること=正確なこと?/事実と気持ちの対立/「記録すること」をめぐるジレンマ/ファクトより、感情が大事?/「真実」を表す二つの言葉/「正しい」ことと「正確なこと」/正確じゃないけど、嘘でもないとき/記憶は変わりゆくもの/忘れることが許されなくなる/「ライフログ」欲しい?/ニレヨーコの記憶蘇る/嫌な記憶が残り続けるってどう?/忘れたいことと忘れたくないこと/記憶の削除、意識的にできる?/「復讐したい」で残りやすい/完璧な記憶は物語になり得ない?/ファクトベースで見えなくなるもの/「正しいことの証明」じゃなく、「間違っていたことを認める」ために/技術の問題、モラルの問題/ファクトだけでいいなら、AIでいいじゃん?/テクノロジーでモラルが変わる
▼今月の旬感本
(1)『正義を振りかざす「極端な人」の正体』山口真一(著)光文社2020
(2)『MORAL一善悪と道徳の人類史』ハンノ・ザウアー(著)長谷川圭(訳)講談社2024
(3)『息吹』テッド・チャン(著)大森望(訳)早川晝房 2023
(4)「ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』奥野克巳(著) 新潮社2023
(5)『訂正する力』東浩紀(著)朝日新聞出版2023
ほんのれん編集部
編集工学研究所×丸善雄松堂が提供する一畳ライブラリー「ほんのれん」の選書やメディア制作を手掛けるメンバー。関西弁で跳ねるデザイン知カンガルー・仁禮洋子(ニレヨーコ)、小鳥の風貌ながら知的猛禽類な山本春奈(はるにゃ)、昭和レトロを愛する果敢なコンパイル亀・尾島可奈子(おじー)、2倍速で情報収集する雑読チーター・梅澤奈央(ウメコ)ほか。ほんのれんラジオは毎週水曜更新中。ほんのれん編集部公式noteにこれまでのアーカイブを蓄積してます。https://note.com/honnoren/
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コメント
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2025-12-16
巣の入口に集結して、何やら相談中のニホンミツバチたち。言葉はなくても、ダンスや触れ合いやそれに基づく現場探索の積み重ねによって、短時間で最良の意思決定に辿り着く。人間はどこで間違ってしまったのだろう。
2025-12-10
マンガにおける短詩系文学といえば四コママンガということになるだろう。四コママンガに革命をもたらした最重要人物の一人である相原コージは、そのものズバリ『漫歌』をものした。
2025-12-09
地底国冒険譚の主人公を演じ切った幼虫と灼熱の夏空に飛び立った成虫、その両方の面影を宿すアブラゼミの空蝉。精巧なエンプティボックスに見入っていたら、前脚にテングダニの仲間が付着しているのに気づきました。