鋸鍬形、犀兜、鰹象虫、乳母玉虫、碁石蜆、姫蛇の目、漣雀、星枯葉、舞妓虎蛾、雛鯱、韋駄天茶立、鶏冠軍配、鶉亀虫。見立ては、得体の知れないものたちを、手近に引き寄せたり、風雅に遊ばせることの糸口にもなる。
「遊撃」には、あらかじめかちっとした目標を定めず、状況に応じて動いていく、という意味がある。機を逃さず、果敢にうって出る。これぞ「遊撃」だ。
「遊撃ブックウェア」を掲げた感門之盟を経て、44期[花伝所]に飛びこんできた入伝生たちの「遊撃」っぷりに目を見張る。全入伝生が集結するラウンジ「編集術ラボ」に、あちこちから声が上がっているのだ。
入伝式のわずか3日後に、くれない道場のT・Mが、「せっかく感想を共有し合えそうな人たちがいるなら、交感したい」と松岡正剛校長の自伝を共読する、〈「世界のほうがおもしろすぎた:ゴースト・イン・ザ・ブックス」交感会〉スレッドを立ち上げれば、むらさき道場のH・MやK・Kらが我れ先にと駆けつける。
そのH・Mは、この流れに「続きたい」と、〈禅禅ちいさな禅問答〉スレッドを設置。「紫は赤と青のどちらに近いか?」という禅問答を投げ込んだ。
むらさき道場のK・Kも新たにスレッドを立ち上げた。入伝式で林朝恵花目付が紹介した松岡校長の「乱世こそ花伝所だ」という言葉を受け、「なぜ、乱世こそ花伝所なのでしょうか」と問いを発したのだ。
こうした次々に遊撃する入伝生たちの動きを受け、遊撃師範も黙っていない。今期から新たに、その名も「遊撃師範」のロールを纏った吉井優子師範は、全道場を巻き込んだ「44花FB会」のオンライン開催を企図した。
意図を察知し、即応したのが、むらさき道場のS・Tだ。
「M2-1/解説」が各道場に届いたであろう機を見計らって、それぞれのフィードバックを交換するスレッドを用意した。
道場を超えてその気づきなどを交わしあえたら、演習にも繋がる「非自己」を取り入れてフィードバックできるかなと思いスレッドたててみました。
S・Tは「先走りすぎた」とスレッドをいったん取り下げてしまったが、この動きをキャッチした44[花]の面々は、大いに刺激を受けたに違いない。
今期44[花]の入伝生は、「とりあえず小石を池に放り込んでみる」ことに長けているようだ。その動きは見よう見まねだったかもしれず、単なる勢いだったかもしれない。だが、投げ込んでみれば、小石の波紋が全体を震わせ、場が動き始めることに気づいたはずだ。渦は起こせる。いや、起こすのだ。
44[花]の遊撃は続く。
【第44期[ISIS花伝所]関連記事】
●缶切りはどこへ? ―44[花]ガイダンス
●【書評】『アナーキスト人類学のための断章』×4× REVIEWS 花伝所 Special
●編集を遊撃する――44[花]稽古模様
角山祥道
編集的先達:藤井聡太。「松岡正剛と同じ土俵に立つ」と宣言。花伝所では常に先頭を走り感門では代表挨拶。師範代登板と同時にエディストで連載を始めた前代未聞のプロライター。ISISをさらに複雑系(うずうず)にする異端児。角山が指南する「俺の編集力チェック(無料)」受付中。https://qe.isis.ne.jp/index/kakuyama
褒められるわけでもない。報酬が出るわけでもない。目立つわけでもない。打ち合わせは連日で、当日は朝から現地入り。 だからなのか、だからこそなのか、「感門団」は感門之盟の華であります。江戸に火消しがつきもののように、感門之盟 […]
いったい誰が気づいたか。この男が、感門之盟の途中でお色直しをしていたことを。 司会の2人が、感門テーマの「遊撃ブックウェア」にちなんで、本を纏ったことは当日、明かされたが、青井隼人師範には「つづき」があった。イシスの […]
壇上に登ればスポットが当たる。マイクを握れば注目が集まる。表舞台は、感門之盟の華だ。だが表があれば裏がある。光があれば影もある。壇上の輝きの裏側には、人知れない「汗」があった。 第88回感門之盟(9月6日)は、各講座 […]
アフ感会場で、板垣美玲がショックを口にした。 「今井師範代が来ていたなんて、気づきませんでした」 今井師範代とは、JUST記者の今井サチのことである。果敢に林頭を取り上げたあの今井だ。師範代と学衆の関係だった今井と板 […]
世の中はスコアに溢れている。 小学校に入れば「通知表」という名のスコアを渡される。スポーツも遊びもスコアがつきものだ。勤務評定もスコアなら、楽譜もスコア。健康診断記録や会議の発言録もスコアといえる。私たちのスマホやP […]
コメント
1~3件/3件
2026-02-03
鋸鍬形、犀兜、鰹象虫、乳母玉虫、碁石蜆、姫蛇の目、漣雀、星枯葉、舞妓虎蛾、雛鯱、韋駄天茶立、鶏冠軍配、鶉亀虫。見立ては、得体の知れないものたちを、手近に引き寄せたり、風雅に遊ばせることの糸口にもなる。
2026-01-27
タッパーウェアはそのまま飼育ケースに、キッチンペーパーは4分割して糞取り用のシートに。世界線を「料理」から「飼育」に動かしてみると、キッチンにあるおなじみの小物たちが、昆虫飼育グッズの顔を持ち始める。
2026-01-22
『性別が、ない!』新井祥
LGBTQなどという言葉が世間を席巻するはるか以前、このマンガによって蒙を啓かれた人も多いのでは?第一巻が刊行されたのが2005年のことで、この種のテーマを扱った作品としてはかなり早かった。基本的に権利主張などのトーンはほぼなく、セクシャルマイノリティーの日常を面白おかしく綴っている。それでいて深く考えさせられる名著。