50期[守]に入門した先輩たちから贈りものが届いた。しかも2つもだ。
2023年2月19日に卒門した50[守]の学衆たちの多くは、そのまま50[破]へと進んだ。[守]基本コースと[破]応用コースを一対で受講してはじめて、「編集を人生する」ことの意味が腑に落ちてくる。
「型を学んだけど、ちゃんと理解できていないので、じっくり復習してから[破]に進みます」「仕事や学業が忙しくなるので、また次期にします」。先延ばしにする場面は、イシス編集学校でもやはり起こる。しかし、そういう人にこそ、まずは一つめの贈りものを受け取ってほしい。[破]をやり抜いた者のメッセージは含蓄に富んでいる。
お風呂や仕事の合間には思いついたアイデアが逃げないように慌ててメモをとり、夢と現の合間には日本語にうなされ、本や映画のイメージにハックされ、(時に休憩もしましたが)無意識の時間にも考え続けた4か月でした。──ダルマ・マントラ教室 Y.Yさん
守が世界と出会い直す場所なら、破は「わたし」と出会い直す場所。たくさんの「わたし」がむぐむぐ増殖する、そんな格別な体験が、あなたを待っています! ──モーラ三千大千教室 M.Tさん
今、頭の中に「破ってきっとこんな感じ」という期待があるとしたら、ぜひ「破」に進んで、裏切られてみてください。思っていたのと違う。こんなはずじゃなかった。それも「破」の魅力です。──柑橘パイディア教室 A.Hさん
守での学びを定着させたい、守の次の世界を見てみたい、そんな方には是非とも進破をお勧めします。知文、年表、物語、イベント企画の創作を通じて更に新しい自分に出会えるでしょう。普段の仕事の質も格段に高まること、請け合いです。──異郷エンシオス教室 T.Dさん
挑戦してこそ道は拓ける。「破」で新たな「たくさんの私」と出会うと思います。『フラジャイル』を読めば、「破」に進みたくて仕方なくなるかも。ぜひご一読を!──全員反攻教室 M.Yさん
イシス編集学校の「型」は、”発見”のためのツールだ。”書く”ことで、多様にかつ異化していく”わたし”を誰もが発見していく。
そして、二つめの贈りもの。実はすでに51[守]学衆たちは受け取っている。編集稽古38題の中に、それがある。
二つのまったく関係なさそうな言葉の「類似」と「対比」を際立たせて、新たな関係線を引くイシス編集学校の名物『編集稽古025番:即答・ミメロギア』だ。50[守]は、節目ということもあり、メモリアルな企画を実施した。まだ見ぬ51[守]の学衆に向けてお題を考えてもらったのだ。題して、『ミメロギアお題★スター誕生~あなたのお題が、51守お題になるかも!?~』。8名の学衆(2名の師範代も)が応じ、圧巻の106個ものお題案が生まれた。その後、お題になり得るかどうかを9名が回答実験に取り組み、338の回答結果が寄せられた。いよいよ51[守]学匠をはじめとする指導陣が、鳥の目虫の目でお題案を見定める。かくして決まったのが、これだ。
妖怪・妖精 (50[守]釣果そうか!教室 Y.Nさん)
水泳・野球 (50[守]厳選タングル教室 Y.Mさん)
出題する6つのうち、夏の風物詩、スポーツという季節を地にした2つのお題が選ばれた。番選ボードレール対象とあって、本番では全教室に回答が乱舞した。
贈与の交換は、イシス編集学校の学びの中に自然と仕組まれているシステムだ。知への礼節があるからにほかならない。この場を借りて、当企画に関わってくれた50[守]学衆みなさんに礼を言いたい。
2023年8月に卒門したばかりの51[守]学衆みなさんのその先には、何が見えるだろう。同様にまだ見ぬ52[守]学衆に向けて、メッセージをプレゼントしているに違いない。
◆51[破]応用コース(2023年10月16日~ 2024年2月11日)申込みは、コチラ
◆52[守]基本コース(2023年10月30日~2024年2月11日)申込みは、コチラ
若林牧子
編集的先達:白洲正子。長身たまご顔にキュートな声、すきをつくる編集力と天然発言で、アシスタントにしたいNo.1師範。四国と東京をつないで活躍する食と農のコーディネーターでもある。通称は若まっこ。
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