宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。

聞くだけで、「本」が読みたくなる。
「問い」が生まれる。
「世界知」に触れられる。
そんなpodcast番組があります。それが「ほんのれんラジオ」。編集工学研究所と丸善雄松堂が提供する更新型ライブラリー「ほんのれん」から生まれた音声コンテンツです。2023年4月から毎週1本配信。現時点で、30本以上のコンテンツが配信されています。各種プラットフォームで配信中。
イシス編集学校では大々的に告知をしていなかったものの、情報感度の高いあの師範やこの師範代がさっそくキャッチして聞いてくださっていた様子。がっつり世界知にもぐりつつも、ゆるふわな語り口がクセになるとか。聞くだけで、ちょっと難しい古典本や千夜千冊本にもアプローチできて、自分で考えを進めることができちゃうというのが魅力です。(さらに「SmartNews+」での連載やBusiness Insider Japanの連載をあわせて読むと、ひとつのテーマについてより深く学べます)
ほんのれんラジオのスピーカーは、おもに仁禮洋子(ニレヨーコ)、山本春奈(はるにゃ)、尾島可奈子(おじー)、梅澤奈央(ウメコ)。それぞれが編集学校での学びをフル活用して、毎月5冊の本を紹介しています。
2024年からは、最新エピソードの更新のたびにエディストにてご案内していきます。ということで、年明け最初に遊刊エディスト読者のみなさまにまずご紹介したいエピソードはこちら。
2023年に、ほんのれん編集部は「働くって何だろう?」から「環境問題、なにがモンダイ?」「本の向こうになにがある?」「なんで好きなの?」「贈り物には理由がある?」などなど、日常的な話題から地球規模の問題まで幅広く扱ってきました。そのとき編集部はどんな本を選んだのか。そして、それを読んでどう感じたのか? ざくっと、ほんのれん編集部の1年が概観できる内容です。このエピソードから、気になるテーマへ潜ってみてください。
●本写真たっぷり!「ほんのれん」の各種アカウントはこちらから
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ほんのれん編集部
編集工学研究所×丸善雄松堂が提供する一畳ライブラリー「ほんのれん」の選書やメディア制作を手掛けるメンバー。関西弁で跳ねるデザイン知カンガルー・仁禮洋子(ニレヨーコ)、小鳥の風貌ながら知的猛禽類な山本春奈(はるにゃ)、昭和レトロを愛する果敢なコンパイル亀・尾島可奈子(おじー)、2倍速で情報収集する雑読チーター・梅澤奈央(ウメコ)ほか。ほんのれんラジオは毎週水曜更新中。ほんのれん編集部公式noteにこれまでのアーカイブを蓄積してます。https://note.com/honnoren/
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コメント
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2025-09-18
宮谷一彦といえば、超絶技巧の旗手として名を馳せた人だが、物語作家としては今ひとつ見くびられていたのではないか。
『とうきょう屠民エレジー』は、都会の片隅でひっそり生きている中年の悲哀を描き切り、とにかくシブイ。劇画の一つの到達点と言えるだろう。一読をおススメしたい(…ところだが、入手困難なのがちょっと残念)。
2025-09-16
「忌まわしさ」という文化的なベールの向こう側では、アーティスト顔負けの職人技をふるう蟲たちが、無垢なカーソルの訪れを待っていてくれる。
このゲホウグモには、別口の超能力もあるけれど、それはまたの機会に。
2025-09-09
空中戦で捉えた獲物(下)をメス(中)にプレゼントし、前脚二本だけで三匹分の重量を支えながら契りを交わすオドリバエのオス(上)。
豊かさをもたらす贈りものの母型は、私欲を満たすための釣り餌に少し似ている。