七夕の伝承は、古来中国に伝わる星の伝説に由来しているが、文字や学芸の向上を願う「乞巧奠」にあやかって、筆の見立ての谷中生姜に、物事を成し遂げる寺島ナス。いずれも東京の伝統野菜だが、「継承」の願いも込めて。

第75回感門之盟「Inform 共読区」2日目は、45[破]突破式からはじまった。原田淳子[破]学匠が、今期の編集稽古を振り返りながら、お祝いのメッセージを贈った。
45[破]では、10名の師範代たちが、連日連夜、学衆たちをサポートしつづけてきた。師範から感門表が渡され、続いて、「先達文庫」の授与が行われた。破の師範代には、松岡正剛校長が一人ひとりのために自ら厳選した2冊の先達文庫が贈られる。
◆天野陽子師範代 (分針タンブール教室)
『アイヌの物語世界』(中川 裕/平凡社ライブラリー)
『カムイ・ユーカラ』(山本 多助/平凡社ライブラリー)
◆岡本尚師範代 (播州ざこば教室)
『岡本太郎の眼』 (岡本 太郎/角川文庫)
『岡本太郎の見た日本』 (赤坂 憲雄/岩波現代文庫)
◆下平真史師範代 (神島鳴神教室)
『逆まわりの世界〔改訳版〕』 (フィリップ・K・ディック/ハヤカワ文庫SF)
『人間以前』 (フィリップ・K・ディック/ディック短篇傑作選)
◆西由江師範代 (東方パエーリャ教室)
『子どもの本を読む 〈子どもとファンタジー〉コレクション 1)』 (河合 隼雄 (著), 河合 俊雄 (編集)/岩波現代文庫)
『ファンタジーを読む〈子どもとファンタジー〉コレクション 2) 』(河合 隼雄:著 河合 俊雄:編/岩波現代文庫)
◆梅澤光由師範代 (語りなザナドゥ教室)
『ゴシック文学入門』 (東 雅夫:編/ちくま文庫)
『ゴシック文学神髄』 (東 雅夫:編/ちくま文庫)
◆牛山惠子師範代 (雑品屋クロス教室)
『新装版 夜中の薔薇』 (向田 邦子/講談社文庫)
『新装版 眠る盃』 (向田 邦子/講談社文庫)
◆齋藤幸三師範代 (ガンダム蓮結教室)
『読書と人生』 (寺田 寅彦/角川ソフィア文庫)
『科学と文学』 (寺田 寅彦/角川ソフィア文庫)
◆宮原由紀師範代 (柔走柔断教室)
『新版 自然界における左と右 上・下』 (マーティン・ガードナー/ちくま学芸文庫)
◆三國紹恵師範代 (つぐつぐアーク教室)
『タイタンの妖女』 (カート・ヴォネガット・ジュニア/ハヤカワ文庫SF)
『スローターハウス5』 (カート・ヴォネガット・ジュニア/ハヤカワ文庫SF)
◆古野伸治師範代 (おまたせ・おまかせ教室)
『危機と人類 上・下』 (ジャレド・ダイヤモンド/日経ビジネス人文庫)
突破された皆様、おめでとうございました。
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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コメント
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2025-07-07
七夕の伝承は、古来中国に伝わる星の伝説に由来しているが、文字や学芸の向上を願う「乞巧奠」にあやかって、筆の見立ての谷中生姜に、物事を成し遂げる寺島ナス。いずれも東京の伝統野菜だが、「継承」の願いも込めて。
2025-07-03
私の28[花]キャンプは、吉阪隆正の建築思想【不連続統一体】の体験だった。場面ごとに異なる空間が次々と立ち現われてくる。よく分からないままに一周すると、ようやく建物を貫く原理のようなものが見えてくる。この「遅れて」やってくる全体性がたまらなかった。
2025-07-02
連想をひろげて、こちらのキャビアはどうだろう?その名も『フィンガーライム』という柑橘。別名『キャ
ビアライム』ともいう。詰まっているのは見立てだけじゃない。キャビアのようなさじょう(果肉のつぶつぶ)もだ。外皮を指でぐっと押すと、にょろにょろと面白いように出てくる。
山椒と見紛うほどの芳香に驚く。スパークリングに浮かべると、まるで宇宙に散った綺羅星のよう。