毎月公開されるEdist記事は30本以上! Edist 編集部メンバーたちから、見逃せない ”今月のイチオシ1本” をお届けします。みなさんにとってのイチオシ1本はどの記事でしたか?
では、遊刊エディストをさらに楽しむ「エディスト・セレクション」、2021年ラストのお届けです!どうぞ~。
◎遊刊エディスト編集部◎ 吉村堅樹 林頭, 金宗代 代将, 川野貴志 師範, 後藤由加里 師範, 上杉公志 師範代, 梅澤奈央 師範、松原朋子 師範代
コロナパンデミックによってリモートでの実施がデフォルトとなって以来、1年半ぶりである。11月20日の破伝習座、27日の守伝習座と本楼に師範代が集った。空間ごと身体で情報を受け止める。合間での雑談で余分を交わす。久々のリアル対面は豊饒だった。破伝習座ではハイパープランニングを師範陣が実践&鼎談、守伝習座の用法4では「問い」を軸にレクチャー&師範が我が編集道を熱弁。内容も新たな一歩を刻んだ。── 吉村 堅樹
マツコ’s Plus 3 !
同時開催された伝習座の記事をPick。いづこもムネアツなイシス!
⦿【輪読座】「道元」から伝わる編集的自己とは(輪読座「道元を読む」第1輪)
を推します。
編集学校における「輪読座」も、道元の『正法眼蔵』も、ちょっと気軽には入っていけない、本格の風格がありますよね(笑)
おそらくフリーハンドで『正法眼蔵』を手に取っても、普通はなかなか歯が立たないと思うのですが、バジラさんの編集で、ハードルが幾ばくかは下がっているのだろうなということが伝わってきます。もちろんそれは、令和に生きる私たちの考え方を通した解釈に自ずとなっているのでしょうが、それにしても「自分の尺度を捨てるな」という呼びかけは、やっぱり切実に身につまされますよね。宗教というよりも哲学として生き方を問い詰めていく体験を追えるような記事だと思います。 ──川野 貴志
絵本の中のかぼちゃが目の前に現れる。3Dではない、ほんもののかぼちゃだ。あぁ、なんて素敵な読書体験だろう。
絵本の世界はいつも遠い向こうの話で、その遠さゆえに小さな憧れやときめきを募らせる少年少女が多いのではないかと思う(私の思い過ごしかもしれないが)。でも、この編集かあさんのかぼちゃは絵本から飛び出して、触知感覚まで味わうことができる。本と自分の世界がつながるとても贅沢な読書術じゃないかと感じました。
それだけに限らず、言葉が話せなかったころの記憶や初めて発した言葉。記事に出てくる長男の成長記録をとっかかりとして、編集の芽生えに思いを馳せました。
編集かあさんと共に、自分や我が子、大切なひとが関心を寄せたものをじっくり見つめてみるのはいかがでしょうか。──後藤 由加里
イシス編集学校の面白さの一つに「回答の多様さ」があります。コップの使い方ひとつとっても、隣の学衆さんから思いもつかない使用方法が連打されることは珍しくない。「親世代」「今どきの若い人たち」などと一括りにできないくらいに個々人の生き様や関心の機微が、回答から見えてくる。イシスの門をくぐられた方なら、誰しも同じような体験があるのではないでしょうか。
この記事は、こうした多様さを「個人」だけでなく「教室」単位でも体感できるような48守の新たな取り組みを、中原洋子[守]師範がスクープしたものです。
中原師範は47[守]の速修コースの師範代として、新しい速修モデルを生み出した方であり、さらに多読ジムの多読冊師と読衆を兼任する「ポリロールの人」でもあります。
[守]は、編集工学を学ぶ入り口として不動のコースですが、その稽古は常にアップデートがかかっていて、この記事は、まさにその最前線をJUST記事らしいスピード感で垣間見られるものとなっています。
★多読ジムでの中原師範を知りたい方へ:【三冊筋プレス】神は舞い降りた(中原洋子)
── 上杉 公志
⦿【AIDA Season2 第2講速報!】タンザニア商人の「ずる賢さと親切心のAIDA」から学ぶ
「AIDAってなに?」「あれ、ハイパーじゃなかったっけ」企業人向けに開講している「ハイパーエディティングプラットフォームAIDA」は、イシス編集学校生にとっては気になるプロジェクトの代表例でしょう。かつてはハイパー、いまはAIDAと呼ばれているこの講座は、毎月1回ゲストを本楼に招いてレクチャーとディスカッションを行っています。この記事では、6時間以上にわたる第2講のハイライトだけを選りすぐってキーノート。すべてがキーワード・キーフレーズともいうべき高密度のダイジェストです。なぜアフリカにはマフィアがいないのか? タンザニア商人と江戸町人の共通点とは?
執筆は、多読師範や角川選書チーム、AIDAメディアチームなどでお馴染みの米川青馬さん。本楼では、テクニカルブースの真上に位置する桟敷席で身を縮め、一部始終をノートにマインドマップ式に記譜。レクチャーの直後は、「ぼくはかなりタンザニア商人寄りだ」とうなずきながら、フリーライターとしてのご自身とインフォーマル経済での路上商人を重ねて理解を深めておられたご様子でした。内容に深く共感しながら、これほど濃厚な要約。ですが、じつは翌日昼には記事が完成しているというスピード執筆でもありました。「速さと深さは比例する」というイシスの法則を体現するお手本のような記事です。 ── 梅澤 奈央
みなさんのオシは、見つかりましたか?
以上、2021年11月の記事から、編集部イチオシ記事を厳選してお届けしました。
次回は2022年になりますね。どうぞお楽しみに~
エディスト編集部
編集的先達:松岡正剛
「あいだのコミュニケーター」松原朋子、「進化するMr.オネスティ」上杉公志、「職人肌のレモンガール」梅澤奈央、「レディ・フォト&スーパーマネジャー」後藤由加里、「国語するイシスの至宝」川野貴志、「天性のメディアスター」金宗代副編集長、「諧謔と変節の必殺仕掛人」吉村堅樹編集長。エディスト編集部七人組の顔ぶれ。
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安藤昭子コラム「連編記」 vol.8「根」:足元の大いなる知性
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