井上ひさしの言葉にかける思いーこまつ座「国語事件殺人事件」/2026年公演ラインナップ

2026/03/12(木)08:21 img
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 日本語がちゃんと機能していない時代に、心を潤してくれる自分だけの国語辞典を作ろうと言葉集めに奮闘するある国語学者のお話ー。

 現在公演中のこまつ座『国語事件殺人辞典』は、44年前に小沢昭一が立ち上げたしゃぼん玉座旗揚げ公演の演目で、今回こまつ座初演出、初上演になります。主人公の国語学者が言葉にかける思いは、在りし日の井上ひさしの姿と重なると井上麻矢さん(こまつ座代表/ISIS co-mission)も語っています。

 

 2026年のこまつ座公演のラインナップは、『国語事件殺人辞典』に続いて、こまつ座22年ぶりの上演『花よりタンゴ』、夏には名作『頭痛肩こり樋口一葉』も控えています。

 井上ひさしの言葉と、言葉にかける並々ならぬ思いをぜひ劇場で味わってみてください。


◎第157回公演
『国語事件殺人辞典』★こまつ座初上演!
【作】井上ひさし
【演出】大河内直子
【出演】筧利夫、諏訪珠理、佐藤正宏ほか
【公演スケジュール】
 東京:3/7(土)〜29(日) 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
 大阪:4/4(土)、5(日) 大阪・新歌舞伎座
 群馬:4/11(土)、12(日) 群馬・高崎芸術劇場

 

◎あらすじ
 旅人よ、ことばの聖なる巡礼よ──
国語学者・花見万太郎(筧 利夫)は、外来語を極力廃し正しく美しい日本語のみを載せた国語辞典を作ろうと、6万語に及ぶ言葉を集めたカードと生活をともにしている。その愚直なまでのひたむきさに惹かれ弟子となった元編集者・山田青年(諏訪珠理)と国語辞典を作るべく、正しく美しい日本語を守るために放浪する。
しかし、その道のりは険しく、時に新しい時代の言葉の価値観に論破され、時に言葉を繰ることもできなくなり、時に戸惑い、正しささえも砕けてしまいそうな壁にぶつかりながら、それでも正しく美しい日本語を守るために闘い続ける。その旅の果てに、万太郎がたどり着くのは…。

 

◎こまつ座代表 井上麻矢 コメント
この作品は昭和の名優でもあり芸能だけでなく様々な方面でご活躍された 小沢昭一さんが作ったしゃぼん玉座の旗揚げ公演になります。 今までこまつ座でも安易に手を出すことができなかった奇想天外な物語です。主人公の言語学者はもしかしたら井上ひさし自身なのではないか。私たち一人一人が、全て受け身になった今の時代に向けて何を大切にしたらいいのか。 その問いをうんと面白く届けたいと思います。滑稽なまでに言葉にこだわる姿は乾いた無関心さが主流の現代にどう届くのか、 素晴らしい個性派揃いのキャストをお迎えしてお届けしたいと思います。

出典:大阪新歌舞伎座HP

 

◎第158回公演
『花よりタンゴ』★こまつ座22年ぶりの上演!
【作】井上ひさし
【演出】栗山民也
【出演】高橋克実、朝海ひかる、南沢奈央、大原櫻子ほか 
【公演スケジュール】
 東京:5/12(火)〜31(日) 紀伊國屋サザンシアターTAKASHIMAYA
 岩手、大阪公演あり

 

◎第159回公演
7月『マンザナ、わが町』
【作】井上ひさし
【演出】鵜山仁

 

◎第160回公演
7・8月『頭痛肩こり樋口一葉』
【作】井上ひさし
【演出】栗山民也
【出演】貫地谷しほり、増子倭文江、香寿たつき、瀬戸さおり、岡本玲、若村麻由美

 

◎第161回公演
10月『兄おとうと』
【作】井上ひさし
【演出】鵜山仁


▼公演情報、チケットについてはこまつ座HPでご確認ください。
 https://www.komatsuza.co.jp/program/

 

  • 後藤由加里

    編集的先達:石内都
    NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!

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