先人の見立て力にひれ伏すしかないと思って来た「墨流し」。戯れに、Chatさんに「蝶のスミナガシを別の見立てで改名するにはどんな名前がいいですか?」と尋ねてみて、瞬時に現れた名答に打ち拉がれております。
井上麻矢さんを招いての特別講義には、53[守]の学衆を中心に100名近くがZoomで参加していた。
開始早々、師範の石黒好美がチャットで檄をとばした。「私たちにとってはチャット欄が稽古場です!前に進んでいきましょ~」
その檄が実体となったのは、「井上ひさし生誕77フェスティバル」に寄せられたコメントを、麻矢さんが紹介した時だった。~台本を開いて、一つひとつの言葉をそこから聴くのです。(演出家・栗山民也)~
「いま 声・文字 の話だ!」石黒がチャットに書き込む。
「おお、ミメロギア!」師範の角山祥道が続く。
特別講義の7月14日は、025番「即答・ミメロギア」の出題日。お題に「声・文字」があったのだ。
「戯曲の声・パンフの文字」角山が即答する。
「あなたの声・私の文字」師範の紀平尚子が続く。
「ひさしの声・娘の文字」(紀平師範)
「フィクションの声・リアルの文字」(上原悦子師範代)
「流れる声・留まる文字」(本城慎之介師範代)
「歓喜する声・喚起する文字」(角山師範)
「記憶の声・記録の文字」(コードブレイカー教室 Tさん)
「心の声・言葉の文学」(ナイーヴ朋楽教室 Nさん)
「伝える声・届ける文字」(橘まゆみ師範代)
「時の声・空の文字」(花伝所 Kさん)
「母の声・父の文字」(花伝所 Kさん)
講義の言葉とリンクしながら、声と文字のシソーラスが広がる。師範、師範代、学衆に、花伝所のメンバーも加わり、10分あまりで11のミメロギアが生まれた。
「何をする時にもシソーラスを徹底的にあつめて、物語を作り出す。それをパッケージにまとめて、そこから拡げる。その過程を楽しむ」麻矢さんの仕事の極意は、ミメロギアの極意でもあった。
19年前の12[守]胸中サンズイ教室でつくったミメロギアを、麻矢さんは記憶していた。「魂のエアロビ・命のコンビニ。珍しく師範代に褒められた回答だったのです」。
025番出題から3日め。53[守]のあちこちから、忘れられないミメロギアの胎動が聞こえている。
(文:石井梨香)
イシス編集学校 [守]チーム
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コメント
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2025-10-20
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2025-10-15
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