木々が色づきを増すこの季節、日当たりがよくて展望の利く場所で、いつまでも日光浴するバッタをたまに見かける。日々の生き残り競争からしばし解放された彼らのことをこれからは「楽康バッタ」と呼ぶことにしよう。
本の市場、本の劇場、本の祭典、開幕!
豪徳寺・ISIS館本楼にて11月23日、24日、本の風が起こる<別典祭>(べってんさい)。
松岡正剛、曰く「本は歴史であって盗賊だ。本は友人で、宿敵で、恋人である。本は逆上にも共感にも、羨望にも失望にもなる」。
そんな本の可能性を展くのは、多読アレゴリアの16クラブ。
本が、写真や着物と交わり、ゲームにも大河ドラマにもなり、沖縄へ鎌倉へ軽井沢へ旅する。
6万冊の本楼+ISIS館での、本のお祭り<別典祭>。
お待ちかねの、本の劇場シリーズ予告編、お見せいたします。
予告編第一弾で紹介するのは、二日にわたる本の劇場の開幕を飾る「ほんのれんライブ!」(11月23日(日)14:00〜15:00)だ。ゆるく深く本と遊ぶ教養系podcast番組「ほんのれんラジオ」が、別典祭スペシャルとして初の公開生トークを行う。
出演は、ほんのれんラジオでおなじみのニレヨーコ、はるにゃ、おじー、ウメコの4名。いつもの軽妙なやりとりをそのままに、参加者を巻き込みながら“ライブ”で届けるステージの見どころを、本家noteに先駆けてご紹介しよう。
▲左から、おじー:民芸品好き、舞台役者もこなす万能ライター。ニレヨーコ:大阪育ちNY仕込みデザイナー。特技は西洋占星術。はるにゃ:長崎の海辺に暮らす、のんびりエディター。ウメコ:動画も本も倍速で情報摂取する猛進型ライター。4人ともイシス編集学校の最難関講座 世界読書奥義伝[離]で“典離”に輝いた編集べっぴんアスリートだ。
ほんのれんラジオがこれまで取り上げてきた32のテーマから、リスナーが選んだ「好きなテーマ」トップ3が発表される。初回配信の「働くってなんだ?」から直近の「話し合えてる?」まで、「もう一度聞きたい!」あのテーマが登場するかもしれない。
podcast配信時のトークを振り返りながら、配信ではカットされた裏話や、いまだからこその“おかわりトーク”も織り交ぜた別典祭スペシャルリミックスが披露されるとなれば、本好きの血が騒がないわけがない。
▼リスナー投票受付中(11月21日〆切)
「もう一度語ってほしい」「これが聞きたい!」テーマがあればこちらから投票できる。
ほんのれん編集部にとっての「忘れられないテーマ」を当てるクイズでは、見事勝ち残った参加者にその場で本がプレゼントされる。3年間のpodcast配信で紹介してきた約160冊のなかから、編集部4名がそれぞれ選ぶ思い入れのある一冊。しかも、すべて編集部のマーキング入りだ。
どんな言葉に反応し、どんなところに線を引いたのか。ふだんは決して出回らない“編集部の読みの軌跡”が残る本を手に入れて、リスナーを増やし続けるpodcast仕掛人たちの読書力、編集力の秘密に触れてみたい。
会場の参加者からのご質問やお悩み相談に、編集部4人が答えるコーナーもお目見えする。「編集部の読書スタイルが知りたい」「最近、読書の時間がとれなくて…」「人生を変えた本はなんですか?」など、編集部とのリアルなやりとりを通して本や読書との新しい関係が見つかりそうだ。
さらに会場では、通常は一般販売していないほんのれんオリジナル冊子『旬感ノート』全32冊も販売される。テーマごとに編集部が名著5冊を選りすぐり、読みどころをまとめた人気の小冊子だが、フルラインナップが揃う機会はめったにない。
▲旬感ノートは定価660円(税込)のところ「特別価格500円(税込)」で販売。ほかにも、リベラルアーツ100冊を紹介する冊子『百考本』やたくさんの本を持ち運べるトートバッグ、読書にかんする名言を散りばめたてぬぐいなど、本好き必見のグッズが揃う。いずれも現金またはPayPayで購入可能だ。
本の可能性を多重多様に切り拓く「別典祭」。その幕開けを告げる「ほんのれんライブ!」が、会場を生き生き(ライブ!)とした本の劇場に変えることだろう。
イシス編集学校「別典祭」(べってんさい)」開催概要
会場:編集工学研究所ブックサロンスペース「本楼」
(最寄駅:小田急線 豪徳寺駅、東急世田谷線山下駅より徒歩7分)
〒156-0044 東京都世田谷区赤堤2丁目15番3号
https://www.eel.co.jp/about/company
日程:2025年11月23日(日)・24日(月・祝)
チケット(2日間有効):一般の方無料。イシス編集学校受講生は1500円。
申込方法:以下URLからお申し込みください。
https://shop.eel.co.jp/products/tadoku_allegoria_2025bettensai
プログラム:
【1日目プログラム 11/23(日)】
12:30 開場
13:00 開会宣言
14:00-15:00 ほんのれんクラブ|ほんのれんラジオLIVE
16:00-17:00 着物コンパ倶楽部|黒留袖ファッションショー
18:00-19:30 武邑光裕|トークイベント
19:30 挨拶
【2日目プログラム 11/24(月祝)】
11:30 開場
12:30-13:30 千夜千冊パラダイス|おっかけ千夜千冊ファンクラブSP Live
14:00-16:00 MeditLab|米光一成 × 小倉加奈子トーク&ゲームプレイ
16:30-18:00 田中優子学長|酒上夕書斎SP
18:00 閉会挨拶
【2日間通しプログラム(11/23-24)】
・終活読書★四門堂 × 多読ジムClassic × 大河ばっか!|古本市
・EDO風狂連|100人連句
・軽井沢別想フロンティア|「浅羽米」販売
・OUTLYING CLUB|武邑光裕式パネル展示
・よみかき探Qクラブ|あそびコーナー
・倶楽部撮家|写真展示
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・11/23(日)16:00-17:00:着物コンパ倶楽部|黒留袖ファッションショー(Coming Soon!)
・11/23(日)18:00-19:30:武邑光裕|トークイベント(Coming Soon!)
・11/24(月祝)12:30-13:30:千夜千冊パラダイス|おっかけ千夜千冊ファンクラブSP Live(Coming Soon!)
・11/24(月祝)14:00-16:00:MeditLab|米光一成 × 小倉加奈子トーク&ゲームプレイ(Coming Soon!)
・11/24(月祝)16:30-18:00:田中優子学長|酒上夕書斎SP(Coming Soon!)
福井千裕
編集的先達:石牟礼道子。遠投クラス一で女子にも告白されたボーイッシュな少女は、ハーレーに跨り野鍛冶に熱中する一途で涙もろくアツい師範代に成長した。日夜、泥にまみれながら未就学児の発達支援とオーガニックカフェ調理のダブルワークと子育てに奔走中。モットーは、仕事ではなくて志事をする。
母が亡くなった。子どもの頃から折り合いが悪かった母だ。あるとき知人に「お母さんって世界で一番大好きな人だよね」と言われ言葉を失ったことがある。そんなふうに思ったことは一度もない。顔を合わせばぶつかり、必要以上に口もきかず […]
申込受付中!10/26開講「山片蟠桃『夢の代』を読む」◎イシス唯一のリアル読書講座「輪読座」
イシス唯一のリアル読書講座「輪読座」。「みんなで読めば怖くない」の精神でこれまで数々の難読古典に挑戦してきました。10月26日からの新コースは、江戸後期の町人にして驚くべき大著を残した異才・山片蟠桃(やまがた・ばんとう) […]
【参加者募集】56[守]にも間に合う!10/12(日)本楼エディットツアー
アタマが固い、鈍い、動かない。もうAIには敵わない…と諦める前に、「編集術」を試してみませんか。 10/12(日)14時からの「本楼エディットツアー」では、松岡正剛の編集術を使ったいくつかの編集ワークを体験いただきます。 […]
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10匹の出世魚、ただいま誕生!55[破]出世魚教室名発表【89感門】
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