【7/20開催★ISIS FESTA】田中優子の「江戸の音」

2025/06/26(木)12:00 img
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ISISフェスタ 江戸の音

 時は享保18年(1733)、前年に起きた大飢饉と疫病流行による犠牲者の慰霊と悪疫退散を祈り、両国橋周辺の料理屋が公許により花火を上げました。これが「両国の川開き」での花火の由来、現在の隅田川花火大会へとつながります。

 

 そんな隅田川の花火大会を約1週間後に控えた7月20日、多読アレゴリアのクラブのひとつ【EDO風狂連】の監修もつとめるイシス編集学校の田中優子学長が亭主となり、ISISフェスタ<田中優子の「江戸の音」>を開催いたします。
 
 今回のゲストは、優子学長とも親交が深く、9月の玄月音夜會にも登壇される邦楽家・西松流家元の西松布咏さん。松岡正剛校長も、西松布咏さんの三味線のお稽古に行くことを多くの知人に勧めていました。(千夜千冊1193夜『黒御簾談話』
 
 江戸の音、音曲、稽古をめぐる、講義と対談となります。三味線の手法や「歌いもの」と「語りもの」について、実演も交えた対談では、大河ドラマ『べらぼう』で再注目を浴びた「富本節」も聴けるかも?!

   夏の涼みは 両国の 出船入船 屋形船 
  上がる流星 星くだり 玉屋が とりもつ 縁かいな
                    端唄「縁かいな」

 
 夏の午後、江戸の音へと縁をつなげに参りましょう。

 


ISIS FESTA<田中優子の「江戸の音」>


■日時:2025年7月20日(日)14:00-16:30
■会場:リアル参加…イシス館・本楼(東京都世田谷区赤堤2-15-3)
    オンライン参加…Zoom(URLをお送りいたします)
■定員:リアル参加…25名
■対象:どなたでもご参加いただけます
■参加費:リアル参加   …4,400円(税込)
     オンライン参加 …3,300円(税込)
 参加特典として、開催終了後アーカイブ配信を予定しています。
 (視聴期間:1ヶ月程度 ※配信準備にお時間をいただく場合があります)
■申込締切:2025年7月18日(金)
■亭主 :田中優子(イシス編集学校・学長/多読アレゴリア「EDO風狂連」宗風)
 ゲスト:西松布咏(邦楽家/西松流家元/「美紗の会」主宰)
■お申し込みはこちらから→編集工学研究所SHOP

 

■お問い合わせ先:allegoria@eel.co.jp

  • EDO風狂連

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コメント

1~3件/3件

山田細香

2025-06-22

 小学校に入ってすぐにレゴを買ってもらい、ハマった。手持ちのブロックを色や形ごとに袋分けすることから始まり、形をイメージしながら袋に手を入れ、ガラガラかき回しながらパーツを選んで組み立てる。完成したら夕方4時からNHKで放送される世界各国の風景映像の前にかざし、クルクル方向を変えて眺めてから壊す。バラバラになった部品をまた分ける。この繰り返しが楽しくてたまらなかった。
 ブロックはグリッドが決まっているので繊細な表現をするのは難しい。だからイメージしたモノをまず略図化する必要がある。近くから遠くから眺めてみて、作りたい形のアウトラインを決める。これが上手くいかないと、「らしさ」は浮かび上がってこない。

堀江純一

2025-06-20

石川淳といえば、同姓同名のマンガ家に、いしかわじゅん、という人がいますが、彼にはちょっとした笑い話があります。
ある時、いしかわ氏の口座に心当たりのない振り込みがあった。しばらくして出版社から連絡が…。
「文学者の石川淳先生の原稿料を、間違えて、いしかわ先生のところに振り込んでしまいました!!」
振り込み返してくれと言われてその通りにしたそうですが、「間違えた先がオレだったからよかったけど、反対だったらどうしてたんだろうね」と笑い話にされてました。(マンガ家いしかわじゅんについては「マンガのスコア」吾妻ひでお回、安彦良和回などをご参照のこと)

ところで石川淳と聞くと、本格的な大文豪といった感じで、なんとなく近寄りがたい気がしませんか。しかし意外に洒脱な文体はリーダビリティが高く、物語の運びもエンタメ心にあふれています。「山桜」は幕切れも鮮やかな幻想譚。「鷹」は愛煙家必読のマジックリアリズム。「前身」は石川淳に意外なギャグセンスがあることを知らしめる抱腹絶倒の爆笑譚。是非ご一読を。

川邊透

2025-06-17

私たちを取り巻く世界、私たちが感じる世界を相対化し、ふんわふわな気持ちにさせてくれるエピソード、楽しく拝聴しました。

虫に因むお話がたくさん出てきましたね。
イモムシが蛹~蝶に変態する瀬戸際の心象とはどういうものなのか、確かに、気になってしようがありません。
チョウや蚊のように、指先で味を感じられるようになったとしたら、私たちのグルメ生活はいったいどんな衣替えをするのでしょう。

虫たちの「カラダセンサー」のあれこれが少しでも気になった方には、ロンドン大学教授(感覚・行動生態学)ラース・チットカ著『ハチは心をもっている』がオススメです。
(カモノハシが圧力場、電場のようなものを感じているというお話がありましたが、)身近なハチたちが、あのコンパクトな体の中に隠し持っている、電場、地場、偏光等々を感じ取るしくみについて、科学的検証の苦労話などにもニンマリしつつ、遠く深く知ることができます。
で、タイトルが示すように、読み進むうちに、ハチにまつわるトンデモ話は感覚ワールド界隈に留まらず、私たちの「心」を相対化し、「意識」を優しく包み込んで無重力宇宙に置き去りにしてしまいます。
ぜひ、めくるめく昆虫沼の一端を覗き見してみてください。

おかわり旬感本
(6)『ハチは心をもっている』ラース・チットカ(著)今西康子(訳)みすず書房 2025