タッパーウェアはそのまま飼育ケースに、キッチンペーパーは4分割して糞取り用のシートに。世界線を「料理」から「飼育」に動かしてみると、キッチンにあるおなじみの小物たちが、昆虫飼育グッズの顔を持ち始める。
イシスの季節は、どんどん移り変わる。華やかな感門之盟から5週間、あっという間に次の期が始まる。
この間、49[破]10人の師範代たちは、休む間もなくレポート、自分史グラフィック作成、課題本読書、そして師範の胸を借りての指南リハーサルと、できるかぎりの準備を尽くしてきた。今日10月17日、晴れての開講を迎えた。
正午に教室の扉が開くと、ほどなく学衆が登場した。
最初は、まんなか有事教室のTさん、12時28分に00番を投稿。
二番手は、赤ラン十徳教室のNさん、12時52分。こちらも00番。
00番セルフプロフィールは、やや凝った自己紹介お題である。開講前にあらかじめ配信してあるものとはいえ、一番乗りには気合も必要だ。その思い切りが稽古の大きな一歩となる。
三番手は、おにぎりギリギリ教室のSさんと、藍染発する教室のTさんが13:45と同時に投稿。こちらは勧学会の自己紹介であった、師範代がササっと自分の自己紹介を放ったのにアフォードされたに違いない。夕方以降、各教室に学衆が続々登校してきている。
教室には、開講にあたっていろいろな文書が届いている。師範代の挨拶や、稽古のかまえ(眼目)は、師範代自身が「こんな教室にしたい」
「こんな稽古をしてほしい」とあれこれ思案して書いたものだ。たとえば、まんなか有事教室の石黒好美師範代は「「できる」自分をこそ破ってほしい」という。
ある程度書けたと思ったら、あるいは、これ以上は進めないと感じたら、いちど手放して回答を教室に放ってください。「この程度で回答としてはいけないのでは」「頑張ったらもっと書けるはず」と一人で抱えこんでしまう自分を、まずは破ってください。
大人の稽古は複雑だ。ちょっと書いたところで、いや書く前に「こんなのを書きたいわけじゃない」などと自分にダメ出ししてしまう。初心にかえるというけれど、それがなかなか難しい。夏休みの日記帳や、ジャポニカ学習帳のマス目を埋めた頃くらいに戻って、書いてみよう。
テーマは「身近で起こった出来事」「いま世の中でおおいに気になっていること」と案外、普通だ。けど、その出来事を探すのがけっこう大変だったりもする。ここは[守]の方法を使うべし、注意のカーソル、フィルター、地と図…。稽古が複合的になっていくってこういうことなのだ。『遊刊エディスト』には[破]稽古のアーカイブがある。ネタに悩んだときのアドバイスもここに!
言葉を選び、紡いで、編んで、それを誰かに読んでもらうのは、人間の営みのなかで極上の喜びだ。さあ、書いてゆこう。すぐに「自分はこんなことを考えていたのか」とビックリするだろう。未知の自分に出会う旅へ、いざ出発!
原田淳子
編集的先達:若桑みどり。姿勢が良すぎる、筋が通りすぎている破二代目学匠。優雅な音楽や舞台には恋慕を、高貴な文章や言葉に敬意を。かつて仕事で世にでる新刊すべてに目を通していた言語明晰な編集目利き。
【破 物語編集術先取りツアー 2/22開催】「はじめてのおつかい」に見入ってしまうあなたには、物語回路あり!!
お正月に日本テレビの「はじめてのおつかい」に見入ってしまった方、いますよね? 4~5歳の幼児が、ある日突然「おつかい」を頼まれる。ニンジンとお肉を買ってきて! これがないと今日のお誕生日パーティーに大好きなカレー […]
『ありごめ』が席巻!新課題本で臨んだセイゴオ知文術【55破】第1回アリスとテレス賞エントリー
開講から1か月、学衆たちは「5W1H+DO」にはじまり、「いじりみよ」「5つのカメラ」など、イシス人の刀ともいうべき文体編集術を稽古してきた。その成果を詰め込んで、1冊の本を紹介するのが仕上げのお題「セイゴオ知文術」だ […]
【55破開講】オールスターズ師範代とおもしろすぎる編集的世界へ!
師範代はつねに新人ばかりというのが、編集学校がほかの学校とすごーく違っている特徴である。それなのに、55[破]は再登板するベテランのほうが多いという珍しいことになった。9月20日の感門之盟で55[破]師範代10名が紹介さ […]
【破 エディットツアーオンラインスペシャル8月23日】イシスな文体編集術を先取り
文章を書くのが得意です! と胸を張って言える人は少ないと思う。得意ではない、むしろ苦手だ。でも、もしかして少しでも上手く書けたら、愉しいのではないか…、そんな希望をもって[破]を受講する方が多い。 [破]は […]
『ミッションインポッシブル』を翻案せよ!【54破】アリスとテレス賞物語編集術エントリー
全国的に猛暑にみまわれるなか、54[破]はアリスとテレス賞物語編集術エントリーの一日であった。この日、55[守]では佐藤優さんの特別講義があり、43期花伝所は演習の最終日であった。各講座の山場が重なるなか、54[破]学 […]
コメント
1~3件/3件
2026-01-27
タッパーウェアはそのまま飼育ケースに、キッチンペーパーは4分割して糞取り用のシートに。世界線を「料理」から「飼育」に動かしてみると、キッチンにあるおなじみの小物たちが、昆虫飼育グッズの顔を持ち始める。
2026-01-22
『性別が、ない!』新井祥
LGBTQなどという言葉が世間を席巻するはるか以前、このマンガによって蒙を啓かれた人も多いのでは?第一巻が刊行されたのが2005年のことで、この種のテーマを扱った作品としてはかなり早かった。基本的に権利主張などのトーンはほぼなく、セクシャルマイノリティーの日常を面白おかしく綴っている。それでいて深く考えさせられる名著。
2026-01-20
蛹の胸部にせっかくしつらえられた翅の「抜き型」を邪険にして、リボンのような小さな翅で生まれてくるクロスジフユエダシャクのメス。飛べない翅の内側には、きっと、思いもよらない「無用の用」が伏せられている。