初師範に贈る唯一無二の書ーー53[守]玄々書【84感門】

2024/09/14(土)20:29
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 第84回感門之盟「番期同門祭」Day 1、53[守]卒門式において、初めての守師範ロールをまっとうした3名に「玄々書」が贈呈された。
 玄々書は、松岡校長の俳号「玄月」に由来する。イシス編集学校では、これまで松岡正剛校長直筆の書が「玄々書」として贈られてきたが、今回は松岡校長の書に倣いつつ、その方法に肖り、穂積晴明方源がデザインを行った。玄月に方源のデザインが重なった「玄源書」ともいえるだろう。

 

玄々書 一覧
  

◆北條玲子 師範 書「檀守(だんしゅ)」
 和歌が好きで、踊りが好きな北條師範には、万葉集などにも詠み込まれ、日本らしさを連想させる木である檀(まゆみ)と守の字が踊っているかのような書が贈られた。

 

 

◆山崎智章 師範 書「杜守(もりもり)」

 森のシナプス教室、トークン森々教室の師範代をつとてきた森好きな山崎師範。そんな山崎師範に贈られたのは、森の異字である杜に守の字を合わせた「杜守」。守の字は「しゅ」ではなく「もり」と読ませ、「もりもりと守を盛り上げて欲しい」という康代学匠からのメッセ―ジが添えられた。 

 

◆紀平尚子 師範 書「走守(そうしゅ)」
 バスケットボールチームのアスレチックトレーナーでもあり、トライアスロンにも挑んでいる紀平尚子師範。競技する姿を「走」の文字に重ねた「走守」の書が贈られた。

 

ビジュアルデザイン:穂積晴明

  • 米田奈穂

    編集的先達:穂村弘。滋賀県長浜出身で、伝統芸能を愛する大学図書館司書。教室名の「あやつり近江」は文楽と郷土からとられた。ワークショップの構成力に持ち前の論理構築力を発揮する。

コメント

1~3件/3件

川邊透

2025-07-01

発声の先達、赤ん坊や虫や鳥に憑依してボイトレしたくなりました。
写真は、お尻フリフリしながら演奏する全身楽器のミンミンゼミ。思いがけず季節に先を越されたセミの幼虫たちも、そろそろ地表に出てくる頃ですね。

川邊透

2025-06-30

エディストの検索窓に「イモムシ」と打ってみたら、サムネイルにイモムシが登場しているこちらの記事に行き当たりました。
家庭菜園の野菜に引き寄せられてやって来る「マレビト」害虫たちとの攻防を、確かな観察眼で描いておられます。
せっかくなので登場しているイモムシたちの素性をご紹介しますと、アイキャッチ画像のサトイモにとまる「夜行列車」はセスジスズメ(スズメガ科)中齢幼虫、「少し枯れたナガイモの葉にそっくり」なのは、きっと、キイロスズメ(同科)の褐色型終齢幼虫です。
 
添付写真は、文中で目の敵にされているヨトウムシ(種名ヨトウガ(ヤガ科)の幼虫の俗称)ですが、エンドウ、ネギどころか、有毒のクンシラン(キョウチクトウ科)の分厚い葉をもりもり食べていて驚きました。なんと逞しいことでしょう。そして・・・ 何と可愛らしいことでしょう!
イモムシでもゴキブリでもヌスビトハギでもパンにはえた青カビでも何でもいいのですが、ヴィランなものたちのどれかに、一度、スマホレンズを向けてみてください。「この癪に触る生き物をなるべく魅力的に撮ってやろう」と企みながら。すると、不思議なことに、たちまち心の軸が傾き始めて、スキもキライも混沌としてしまいますよ。
 
エディスト・アーカイブは、未知のお宝が無限に眠る別銀河。ワードさばきひとつでお宝候補をプレゼンしてくれる検索窓は、エディスト界の「どこでもドア」的存在ですね。

堀江純一

2025-06-28

ものづくりにからめて、最近刊行されたマンガ作品を一つご紹介。
山本棗『透鏡の先、きみが笑った』(秋田書店)
この作品の中で語られるのは眼鏡職人と音楽家。ともに制作(ボイエーシス)にかかわる人々だ。制作には技術(テクネ―)が伴う。それは自分との対話であると同時に、外部との対話でもある。
お客様はわがままだ。どんな矢が飛んでくるかわからない。ほんの小さな一言が大きな打撃になることもある。
深く傷ついた人の心を結果的に救ったのは、同じく技術に裏打ちされた信念を持つ者のみが発せられる言葉だった。たとえ分野は違えども、テクネ―に信を置く者だけが通じ合える世界があるのだ。