飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。

能登半島地震で幕が開けた2024年。編集学校では、イシス史上初の3日間にわたる感門之盟を開催した。テーマとして掲げたのは「Edit Tide(エディット・タイド)」。ここから編集の潮流を起こす態度を問うた。4月には、イシス編集学校アドバイザリーボード「ISIS co-mission」が発足した。
校長松岡正剛は、3月に朝日新聞連載、そして30冊目となる千夜千冊エディション『数学的』を刊行した。4月29日には「近江ARS TOKYO」を青山・草月ホールで開催。満席の会場が松岡の第一声「ノスタルジア」に息を飲んだ。
アイキャッチ画像:03.17 第83回感門之盟Day2
★01.01 2024新春放談(~1/5)で年明け
○01.29 連続企業爆破事件 桐島容疑者名乗る男死亡
◇02.03 本楼エディットツアー特別編「今こそ、読書で遊ぶ」(ナビ小川玲子)
◇02.04 物語講座16綴 績了
○02.16 ロシア プーチン政権批判の反体制派指導者ナワリヌイ氏死亡
◇02.18 山根尚子師範 惜門館
◇02.22 ISIS co-missionオンライン顔合わせ
○02.23 米民間企業による世界初の月面着陸成功
○03.02 五ノ井里奈さんに「世界の勇気ある女性賞」 米国務省
○03.10 米アカデミー賞 「君たちはどう生きるか」が長編アニメ映画賞、「ゴジラ-1.0」が視覚効果賞を受賞
◇03.12 本楼エディットツアー(ナビ紀平尚子)
○03.16 北陸新幹線 金沢〜敦賀間が開業
◇03.16 第83回感門之盟「Edit Tide」Day1(司会 山田細香)
◇03.17 第83回感門之盟「Edit Tide」Day2(司会 新井和奈)
◇03.19 ISIS FESTA SP『情報の歴史21』を読む 第11弾 片山杜秀篇
◇03.20 [破]本楼エディットツアー「カクカタル・伝える力の磨き方」(ナビ福田容子)
○03.20 米ドジャースが通訳 水原一平氏の解雇を発表
◇03.23 第83回感門之盟「Edit Tide」Day3(司会 森山智子)
○04.21 米ドジャース大谷翔平 MLB日本人で最多本塁打達成
◇04.22 52[破]開講
セイゴオ千夜語録 2024
言葉を大事にはしてきたが、けれどもぼくは意地でも作家にならず、学者にならず、また詩人にも俳人にもならないようにしてきた。何かに紛れながら言葉を編集的に創発させてみたかったからだ。なぜそんなふうにしたのかを説明するのはかんたんではないが、一言でいえば、分類可能な尺度や社会に阿(おも)ねた目盛からできるだけ言葉を自在なところへ運んでおきたかったからである。
エラ・フランシス・サンダース
2024.03.15
AかBか、ではあるまい。編集するなら「A、BorC」である。AとBの攻めぎあいの間隙からふいに出現しうる「orC」がAとBの関係を読み替えるはずなのだ。そうあってほしいと思ってきた。そして、この「orC」をさかのぼれば、そこにグノーシスが蟠居しているのだろうと、ずっとみなしてきた。
大貫隆・島薗進・高橋義人・村上陽一郎編
2024.04.11
案山子のアタマは藁ばかりで「脳」がなく、ブリキのロボットには油が必要なだけで「心」がなく、臆病なライオンには「勇気」がない。この「不足」たちと連れ立つという設定がなんとも憎い。おそらく『オズ』最大の魅力はここにある。「不足」の連携こそがこの作品の真骨頂なのだ。
1847夜『オズの魔法使い』
ライマン・フランク・ボーム
2024.04.26
つづく>>
エディスト・クロニクル2024 #01 編集のタイドを起こす
エディスト・クロニクル2024 #02 追悼・松岡正剛
エディスト・クロニクル2024 #03 「25周年番期同門祭でいく」
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エディスト・クロニクル2023 #03 モンスターを出しなさい
エディスト・クロニクル2023 #02 エディット群島の躍動
エディスト・クロニクル2022 #02 1800夜とEdist新連載の夏
エディスト・クロニクル2021 #03 ウチとソトを飛び越えて
エディスト・クロニクル2020 #03 ハイパー・メディエーションに向かって
エディスト・クロニクル2020 #02 オンラインに感じるトポス
エディスト・クロニクル2019 Movie #03 離ユニオンと出世魚
後藤由加里
編集的先達:石内都
NARASIA、DONDENといったプロジェクト、イシスでは師範に感門司会と多岐に渡って活躍する編集プレイヤー。フレディー・マーキュリーを愛し、編集学校のグレタ・ガルボを目指す。倶楽部撮家として、ISIS編集学校Instagram(@isis_editschool)更新中!
写真家研究とモンタージュで写真を深める【倶楽部撮家:25秋募集】
倶楽部撮家 第2期生募集! 多読アレゴリア「倶楽部撮家」の第2期目は、「写真家研究」と「モンタージュ」を楽しみます。第1期目の夏シーズンは、自身の幼な心を起点にして、まずはシャッターを押してみることを試みてきました。次 […]
こまつ座「父と暮せば」をイシス編集学校の師範が観てみました 第2弾
こまつ座「戦後”命”の三部作」の第一弾「父と暮せば」(井上ひさし作/鵜山仁演出)が現在公演中です。時空を超えて言葉を交わし合う父と娘の物語。こまつ座がライフワークとして大切な人をなくしたすべての […]
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【本楼紹介】世界一大きな躙り口?井戸のような書棚空間「井寸房」
松岡正剛の蔵書を配架しているゴートクジISIS館内「本楼」(東京都世田谷区)には約2万冊の日本に関する本が並んでいます。普段、一般公開されていないこの「本楼」の一部を特別にYouTubeイシスチャンネルでご紹介します。 […]
急報!鈴木寛からの事前お題発表【6/20開催『情報の歴史21』を読む ISIS FESTA SP】
知の最前線で活躍するプロフェッショナルたちは、『情報の歴史21』をどう読んでいるのか?人類誕生から人工知能まで、人間観をゆさぶった認知革命の歴史を『情歴21』と共に駆け抜ける!ゲストは鈴木寛さんです。 急報 […]
コメント
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2025-08-16
飲む葡萄が色づきはじめた。神楽鈴のようにシャンシャンと音を立てるように賑やかなメルロー種の一群。収穫後は樽やタンクの中でプツプツと響く静かな発酵の合唱。やがてグラスにトクトクと注がれる日を待つ。音に誘われ、想像は無限、余韻を味わう。
2025-08-14
戦争を語るのはたしかにムズイ。LEGEND50の作家では、水木しげる、松本零士、かわぐちかいじ、安彦良和などが戦争をガッツリ語った作品を描いていた。
しかしマンガならではのやり方で、意外な角度から戦争を語った作品がある。
いしいひさいち『鏡の国の戦争』
戦争マンガの最極北にして最高峰。しかもそれがギャグマンガなのである。いしいひさいち恐るべし。
2025-08-12
超大型巨人に変態したり、背中に千夜をしょってみたり、菩薩になってアルカイックスマイルを決めてみたり。
たくさんのあなたが一千万の涼風になって吹きわたる。お釈迦さまやプラトンや、世阿弥たちと肩組みながら。